スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2019年2月 カブ吉くん近況報告

 皆さんこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 今年の2月は昨年と違い、寒暖の差が大きいひと月だったように思います。そうなると人の身体というのは不思議なもので、なかなかリズムに乗れずに体調を崩してしまったりする事があります。そんな中ではございますが、この人にはあまり関係がなかったのか、ジョニーさんは今月も元気にカブ吉くんに乗って走り回っておりました。

 

 具体的に申しますと2月のカブ吉くんは、都区内を起点に神奈川県西部から千葉県北西部にかけてと幅広く走っておりました。一回の走行距離は、1月に比べると少し延びて50~70kmを走行し、時間にすると約2時間くらいの走行になります。月平均の燃費も約55km/ℓ の値が出ていて、オイルの消耗もあまりありませんでした。

 

 1月から3月の期間というのは寒さの問題もあり、例年あまり走行距離が延びないのですが、今年の2月は珍しく2,000kmを越える走行距離を記録しました。この前ジョニーさんが吉村さんのところに行った時に話していましたが、『グリップヒーターがあってハンドルカバーがついてて、その上ウインドシールドとレッグシールドまである。でも、そうじゃなけりゃきっと乗ってられないよね』と言って、二人で笑っていました。2月はあまり晴天が長続きせず、雨や雪がちょこちょこと降る日が多くありました。ジョニーさんにとって、そんな不安定な天候の中を走り続ける為には、上記の装備は欠かせない物のようです。それでも、カブ吉くんと一緒に走りながら若いライダー達を観察していると、見ているだけでこちらが震えてしまうような格好で乗っているライダー達がチラホラおられます。安全上の理由がどうのこうのではなく、ジョニーさんはその寒さでさえ跳ね返してしまう『若さ』が本当にうらやましく思っているようです。

 交差点で信号待ちをしている時に、後のカブに乗ったおじさんから『あなたの若さを吸い取ろうとする視線』を感じたら気を付けて下さい。それはきっと、カブ吉くんに乗ったジョニーさんに相違ありません。

 

 話しは変わりますが、今月はもう一つ気になる話題がありました。それは『はやぶさ2』という惑星探査機の事です。これは皆さんもご存知の通り、有機物や水の含有の可能性のあるC型小惑星『1999JU3』(2015年10月5日に『Ryugu』の名称が記載されと事をJAXAが公表)に向けて2014年12月3日に『H-ⅡAロケット』で打ち上げられたものです。前回の『はやぶさ』と同様に、どこかのオートバイ製造会社が関係しているような名前の惑星探査機が、2019年2月22日に無事に『Ryugu』に着陸しました。今後は惑星表面だけではなく、その下の物質も採取して2020年中には地球に帰ってくる計画だそうです。マスメディアでは、この小惑星までの距離を約3億キロと伝えておりますが、それは単純にこの小惑星が持つ、公転が不安定な楕円軌道の地球から最も離れた距離を言っているのに過ぎないようなので、この距離はあまり意味がありません。カブ吉くんが毎日道路を走る事で増えていっている距離とも、またちょっと違う意味合いのもののようです。この直径約900mと言われている小惑星は、地球と火星の間を約1年3~4ヶ月の公転周期でまわっているそうで、地球に衝突する可能性を持つ『危険な小惑星』の一つに分類のされているのだそうです。だから地球に近づいている時もあるはずなのですが、あまりに小さい惑星の為、月や火星のようにその惑星の引力を利用する事が出来ないので、この小惑星に着陸する為には2年半もの時間を掛けて同じような軌道をとり、そのベストなタイミングを見つけ出さないといけないのだそうです。また、その小惑星に着陸した後、地球に向けて戻ってくるまでの距離を合計してみると、その総移動距離は約52億キロにもなるようです……。もう、あまりに数字が大きすぎてなんだかよくわかりません。ちなみに、その距離を移動する為に、この『はやぶさ2』が搭載しているエンジンは『μ10』(ミューテン)と呼ばれる『イオンエンジン』(その辺のスーパーで開発されたエンジンではありません)というものです。ただ、カブ吉くんのようなオートバイとは違って、約52億キロ移動するのにいつもエンジンを使用している訳ではないようなので、この辺も単純に比較する事は出来ません。

 しかし、ジョニーさんはこの『はやぶさ2』の人類にとって重要な意味を持つ壮大なプロジェクトと、カブ吉くんと毎日走りながら目指しているものとの間に、一つだけ共通点がある事を発見しました。それは、どんなに凄い事でも、いきなりゴール直前から始まっている訳ではないという事です。この『はやぶさ2』も小惑星の目の前から飛び始めた訳ではありません。イチローさんのメジャーリーグ3,000本ヒットも、2,900本から始めた訳ではありません。現在カブ吉くんは、まだ21万キロという『はやぶさ2』とは、比べ物にならないくらい少ない走行距離ではありますが、それでも決して20万キロからスタートした訳ではないのです。一つひとつ積み上げながら、そこに問題が起これば修正をして、更に継続をしていかなければゴールには決してたどり着かないのです。

 『はやぶさ2』は、ジョニーさんにとって、そんな事をふと思い出させてくれる素敵な出来事でした。大きな変化がなくとも、カブ吉くんと淡々と走る一日々々の積み重ねが、大切なのだという事を再確認させてくれたのです。

 

 いつもの日常の中に埋もれてしまったようになっている物も、少しスピードを落とすことで見えて来る事があるかもしれません。そんな物がもし見つかったら、この春がもっともっと素敵に過ごせるようになるかもしれませんね。

 

 皆さま、3月も気を付けてライディングをお楽しみください。

 

2019年2月現在 全走行距離 218,060km

(2月走行距離 2,159km、燃費55.20km/ℓ)

月まであと、 166,340km