スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2019年11月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 今月は、上旬から中旬にかけては比較的気温も高く、20℃を超える暖かい日が何日もありました。そして、雨もほとんど降らなかったので、ジョニーさんとカブ吉くんは毎日快適に走行を楽しんでおりました。

 しかし、下旬になった途端に冷たい雨が連日降り続き、最高気温も20℃どころか10℃にも満たない、冬のような日々が突然襲ってきたのです。

 ジョニーさんは、急遽ライディングウェアを冬用に変更してみたりするのですが、まだ身体の方はその寒さに完全に順応しきれていません。

『寒いよう……、手が濡れて冷たいよう……』

などとブツブツ言いながらも、何とかその寒さに慣れていくために、頑張って走り続けているジョニーさんとカブ吉くんでありました。

 

 カブ吉くんの11月の走行エリアは、23区内から多摩地区南部、神奈川県川崎市から横浜市を主に走っていました。

 月間の走行距離は1,608kmで、下旬の天候悪化に伴い距離が延びず、先月より約300kmほど少ない走行距離になっています。

 そして、そんな天候の影響もあったのか、燃費もあまり伸びず、今月の月間平均燃費は55.83km/ℓ にとどまりました。この燃費は、2010年から走り始めて、11月の月間平均燃費としては最低の記録となります。

 とは言うものの、この燃費は過去に記録している最低燃費(2012年11月)とそんなに大きな開きがある訳ではありません。その差異は、僅か0.3km/ℓ 程のものです。

 また、その燃費が低下した理由も比較的明確なので、ジョニーさんも吉村さんも、あまり心配する事はないと考えているようです。

 カブ吉くんは、今年の3月前半にマフラーから少量の煙りを噴くようになってから、使用オイルを10w-40(ウルトラG2)に変更しており、ジョニーさんは吉村さんと相談をして、それを今後の常用オイルとする事に決めています。

 今までもこの10w-40のオイルは、夏場の走行や中・長距離ツーリングで使用をしていましたが、外気温が下がり始める10月以降のオイル交換のタイミングで、その時点での常用オイルである10w-30(ウルトラG1)に必ず戻していました。

 ですから、カブ吉くんがこの時期に40番のオイルを使用しているという事は、新車以来初めての出来事なのです。

 当然、現在では比較的硬い分類に入る40番オイルですから、外気温が下がったこの時期に、エンジンがG1の30番オイルを使っている時のように、軽く回る事はありません。

 燃費もそれに伴い、悪化する事が普通です。でも、それが今回のように0.3km/ℓ くらいのダウンであるならば、二人は全く問題がないと考えているようです。

 また、オイルの減り方も、外気温の下がってきた11月は、10月までと比較して若干少なくなっています。そういう理由から、信号待ちでの停車中や走行中にオイルの焼けた臭いが漂って来るという事も、あきらかに回数が減っています。

 なんだかこうやってお伝えしていると、カブ吉くんの状態がだんだん良くなっていって、ひょっとすると直ってしまうのではないかというような錯覚に若干陥りますが、残念ながらそういう事は絶対にありません。

 人間も含めた動植物には『自然治癒力』というものがありますが、人間が造った機械には基本的にそういうものはないのです。機械というものは、一度受けたダメージは、人間が修理や整備をしない限り、絶対に直る事はありません。それなので、使用方法をきちんと守り、大切に使っていかないといけないのです。

 

 それでは次に、点火プラグの話しをしたいと思います。

  今月のカブ吉くんは、235,000kmに近くなって来たので、5,000km走行毎に実施している恒例のプラグ交換(46回目)をしました。

 現在使っているプラグは、標準熱価の純正のデンソー製です。今回も電極の焼け方はとても綺麗で、オイルで汚れているような事は全くありませんでした。

 

 話しは少し変わりますが、ジョニーさんはこの5,000kmに1回実施されるプラグ交換を、実はかなり楽しみにしているのです。

 皆さまは『スーパーカブ』のような単気筒エンジンで、クロスフロー型のシリンダヘッドを持つエンジンは、シリンダ内に突き出たプラグの接地電極の向きによって、エンジンのフィーリングが結構変化する事をご存知でしょうか?

 プラグの中心電極が接地電極の影にならず、開かれた状態で吸入側に向いている場合は、明確な爆発パルスを伴った力強いフィーリングとなる場合が多くなります。

 逆に接地電極が吸入側に対して背を向けた状態で、中心電極が影になるような場合は、そのような明確なフィーリングは弱くなります。

 

 カブ吉くんではやりませんが、ジョニーさんは過去に乗っていたそれ以外の単気筒マシンでは、10本くらいのプラグを用意した上で、1本1本の接地電極の向きをマーキングして、吸入側に影を作らないものを優先して取り付けるというような事をしていました。

 多気筒のマシンではあまり変化がわかりませんが、単気筒はかなりフィーリングが変わります。とても面白いので、宜しければお試しください。

 ただ、あまり調子に乗って楽しんでしまうと、お家の中がプラグ屋さんみたいになっちゃうんで気を付けてくださいね。

 

 それでは今月の最後に、久しぶりにブリーザドレンの話しをしたいと思います。

 

 ここに来て外気温が急に低くなり、また降雨の為に湿度が高くなっているせいで、ブリーザドレンチューブに未燃焼ガスが液化したものが、急激に溜まるようになってきました。

 また、このところカブ吉くんは国道246号線(法定速度で走れる区間が長い)を走行する事が多いので、高回転を多用しているという影響もあるのかもしれません。 

 ブリーザドレンチューブに溜まる量も結構多いので、一週間に一回のメンテナンスでは追いつかず、週の半ばで気が付いた時に排水をしているような状態です。

 そういう事を考えてみると、やはりピストンリングのシール性能も確実に落ちているのかも知れません……。

 まぁ、最初にも書きましたが、カブ吉くんにとって『ウルトラG2 10w-40』で走る初めての冬になるので、ジョニーさんは吉村さんとも相談しながら、カブ吉くんの様子を注意深く、暖かい目で見守っていくつもりのようです。

 

 ジョニーさんにとって、もう『カブ吉くん』はたんなるオートバイではありません。

 ジョニーさん自身も、長い人生の中盤以降は、病気を抱えながらも、それとうまく付き合いながら生きて来ているという経験があります。

 『カブ吉くん』も、20万キロくらいまでは何の問題も起こらずに絶好調だったのですが、でも、ここに来てちょっとずつ色々な問題が起こるようになって来ました。

 そんな問題の一つひとつが、何故かとても人間の人生と似ているような気がして、ジョニーさんは『カブ吉くん』を放っておけないように感じているのです。

 だから、ジョニーさんは寒い中でも『カブ吉くん』のメンテナンスをおろそかにはしませんし、また、それが面倒でもイヤでもないのです。

 昨日も短い時間でしたが、ニコニコしながら一週間頑張って走ってくれた『カブ吉くん』のチェーンに給油をしたり、エンジンオイルの量を確認したり、ちょこちょこと掃除したりしていました。

 きっと、これからもジョニーさんとカブ吉くんは、ずっとこんな感じでやっていくような気がします。

 何の変哲もない日常の時間の流れですが、『ちょっと暖かくて、素敵な時間の過ごし方だな』と、管理人は思っています。

 

 今年もあと1ヶ月です。少し寒くなりましたが、皆さまも気を付けてオートバイをお楽しみください。

                                  管理人 

 

2019年11月末現在 全走行距離 234,748km

(11月走行距離 1,608km 燃費 55.83km/ℓ )

月まであと、149,652km