スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

カブ吉くん メンテナンス(オイル編)その二

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 『カブ吉くんメンテンス(オイル編)その一』という記事を書いてから、約一年が経過しましたが、カブ吉くんの状況は、その後一体どのように変化をして来ているのでしょうか?

 一ヶ月に一度アップさせて頂いている『カブ吉くん近況報告』の中でもたまに触れる事はあるのですが、今回は『(オイル編)その二』と言う事で、オイルの話しを中心にお伝えしたいと思います。

 

 まず、ジョニーさんがカブ吉くんのマフラーから少量の白煙が出ている事に初めて気が付いたのが、ちょうど一年前の2019年3月14日の事でした。

 その日、ジョニーさんとカブ吉くんは、国道464号線を千葉ニュータウン方面に向かって快調に走っておりました。

 この国道464号線の北総線と並行して走る片側二車線区間は、路面の状態はあまり良くありませんが、法定速度での走行が可能な区間となります。

 当然、ここに至るまでの国道464号線が、40km/h制限の片側一車線の道路なので、この片側二車線の法定速度区間を走り始めた運転手さん達は、一様に元気に走行されるのが常であります。ジョニーさんとカブ吉くんも、この例外ではありません。

 順調に走り始めたジョニーさんとカブ吉くんは、西白井駅の交差点はタイミング良くノンストップで通過出来たのですが、次の白井駅の交差点では信号が変わり、停車する事となりました。

 その時です! ジョニーさんは、何となく『オイルが焼ける臭い』を感じたのです。周りを見渡したのですが、そんな煙を吹いているような車両は見当たりません。

 もしやと思い、カブ吉くんのマフラーを見ながらスロットルを吹かしてみると、そこに悲しい事に『薄く白い煙り』が出ているのを見てしまったのです。

 カブ吉くんのエンジンオイルは、その晩に吉村さんのお店で鉱物油である『ウルトラG1 10w-30』から、部分化学合成油の『ウルトラG2 10w-40』に変更されました。

 ジョニーさんと吉村さんは、マフラーからの煙が確認された当初は『ピストンリングの消耗によるオイル上り』ではないかと予想していたので、この時期としては粘度の高い『G2 10w-40』の選択は間違いではありません。これは、低年式でオイルが上がり始めた車両には、普通によく使われる手法です。

 実際、その粘度の高いオイルと交換した結果として、一時的にではありますがカブ吉くんのマフラーからの排煙は抑える事が出来るようになりました。

 しかし、4月も半ば過ぎになって気温が上がり始めると、G1オイル(10w-30)を使用していた時ほどではありませんが、やはりマフラーからの排煙が気になるようになってきたのです。

 当然、そうなるとエンジンオイルの量も少しずつ減って行きます。1500kmくらいを走行して、約100~150ccを補給するような状態です。

 そんな状況の中、ジョニーさんが楽しみにしているゴールデンウイークの『宿泊ツーリング』の時期が近づいて来ました。

 でも、その時のジョニーさんは少し悩んでおりました。それは『もしツーリングに行くんだったら、こういう問題を抱えたまま、オイルの量をいつも気にしながら走るのはあんまり楽しい事ではないよな~……』と、感じていたのです。

 まぁ、それでも実際に行くとなったら、1リットル缶のエンジンオイルを1本持って行けばいいだけの事なので、そんなに大きな問題がある訳ではないのですが……。

 

 しかし、結局のところ、昨年のゴールデンウイークはジョニーさんの仕事の調整がつかずに『宿泊ツーリング』を実行する事は叶いませんでした。

 そして、その後もツーリングに関しては、距離にして300kmくらいの日帰りツーリングに数度行ったくらいで、カブ吉くんの年間走行距離も、いつもよりちょっと少なめの約2万2千キロ強で一年の走行を終わる事となりました。

 そんな訳で、市街地の走行が主体となった2019年のカブ吉くんですが、5月以降の気温が上昇してくる時期のエンジンオイル補給は、やはり1500km走行を目途に、100~150ccの補給を確実に実施するような状況でございました。

 しかし、10月以降の気温が下がる時期になってくると、少し状況が変化してきます。エンジンオイル消費量も微妙に減り、50~100ccのオイルを補給をしたり、しなかったりの感じになって来たのです。

 燃費については、さすがに粘度の高い10w-40のエンジンオイルを年間通して使用しているので、例年に比較すると約1km/ ℓ 程悪くなっていますが、それは当然の結果であり、何も問題はありません。しかし、それ以外の部分では、エンジンの調子が悪いと感じるような部分は全くありませんでした。

 

 

 カブ吉くんには一年に一回、吉村さんのお店主催で開く走行会があるので、クローズドコースを走る機会があります。ジョニーさんは、オフィシャル側のお手伝いをしているので、フルに走れるという事ではないのですが、ちょっとした空き時間にカブ吉くんをコースに引っ張り出して、『最高速チャレンジ』などをして遊んでおります。

 ジョニーさんとしては、『決して俺は、それがやりたい訳ではない』と、いつも口では言っているのですが、コースに出ていくジョニーさんは満面の笑みです。

 そして、その『最高速チャレンジ』は、その時点でのカブ吉くんの性能確認をするという意味で、過去に四回ほど実施されています。

 最初は2011年の9月で、カブ吉くんの走行距離がちょうど3万キロくらいの時でした。

 カブ吉くんには、ウインドシールドとビジネスボックスが付いているので、前傾姿勢などはとれません。ジョニーさんは、両腋をぐっと締めて身体を出来るだけ小さくしてウインドシールドに接近したポジションをとります。

 コースのストレートは、勾配もなくちょうどいい長さを持っています。最終コーナーを3速で立ち上がったジョニーさんは、そのままスピードメータ内に表示された3速ギヤ上限の80km/hまで引っ張ります。その時のエンジンの回転数は、約8800回転になります。そして、一瞬で4速にシフトアップした後もジョニーさんは姿勢を崩さずにフルスロットルを続けます。

 ジョニーさんは、ヘルメットのシールド越しに、するすると上がり続けるスピードメータの赤い針と、コース路面とを交互に見続けます。そして、その赤い針は90km/hの表示を超えてもそのまま上がり続け、ついには100km/hの表示を少し超えたあたりでピタリと止まります。その時点で、エンジン回転が抑制されているようなフィーリングはありません。

『こんなもんかねぇ~。でも、まぁ、これで十分かなぁ~』などとジョニーさんは呟いたあと、1コーナーに向けて身体を起こしブレーキングを開始していきます。

 

 走行を終えたジョニーさんは、当時、吉村さんとこんな会話をしていました。

 

『最高速は、メーター読みで102km/hくらいかなぁ~。80km/h越えてからも、ストレスなくするすると伸びていったね』ジョニーさんは笑顔で吉村さんに報告します。

 

『お~、そうか~。見ててもスムーズに立ち上がって、加速して行くのが分かったよ。カブ吉はエンジンの慣らしもちゃんとやってあるし、持ってる性能はちゃんと引き出せているみてぇだな。スーパーカブで100km/h表示のメータ振り切れば、何の文句もねぇだろう』吉村さんは上機嫌で、ジョニーさんに返事をします。

 

 その後もカブ吉くんの『最高速チャレンジ』は、2014年の約10万1千キロ時、2018年の約20万6千キロ時、2019年の約23万キロ時と実施されています。

 そして、その結果はすべて同じなのです。カブ吉くんは20万キロを超えた現在でも、100km/hスケールのメータを振り切るだけの実力を持ち続けています。

 

 それでは、ここで第二回目の『最高速チャレンジ』の時にあった、少し面白いエピソードをご紹介いたしましょう。

 

 それは、カブ吉くんが10万1千キロを過ぎたあたりで実施した『第二回最高速チャレンジ』の時の事でした。

 その時のカブ吉くんのエンジンの調子は、不思議な事に『第一回最高速チャレンジ』の約3万キロ走行の時に比べても、なんだかそれまでの硬さが取れていて、ジョニーさんにはとても状態がいいように感じられていたのです。

 カブ吉くんのエンジンは、高回転を多用する小排気量エンジンでありながら、その他のエンジンと比較すると、ちょっと変わったエンジンなのかもしれません。

 通常のエンジンなら、慣らし運転も終わって1万キロくらいが一番調子がいいはずなのですが、カブ吉くんに載っているエンジンからは少し違った印象を受ける事になります。

 何故なら、明らかに1万キロの時より、3万キロの時の方が調子がいいと感じたからです。そして、更に3万キロよりも、6万キロを超えたあたりからのほうが、本当にエンジンの角が取れて軽やかに回転しているフィーリングが伝わって来るのです。

 そんな理由から、ジョニーさんは10万キロを超えたカブ吉くんの『最高速チャレンジ』が一体どうなるのか、結構期待をしながら、大いに楽しみにしていたのです。

 

 そして、この『第二回最高速チャレンジ』の状況は次の通りとなります。

 

 ジョニーさんは、前回と同様にヘルメットのシールド越しに、するすると上がり続けるスピードメータの赤い針と、コース路面とを交互に見続けています。そして、その赤い針の上がるスピードは、90km/hを超えても明らかに前回より早い速度で上昇して行きます。

 これはひょっとしたら、前回を上回る110km/hくらいまで行くのではないかとジョニーさんが考えた瞬間に、その赤い針は、前回と同様に再び102km/hのあたりでピタリと止まってしまいました。そして、この時もエンジンの回転が抑制されているようなフィーリングはありませんでした。

 

 走行を終えたジョニーさんは、吉村さんのところに戻って来て報告をします。

 

『今回はエンジンの調子も良かったし、コーナーから立ち上がった後のスピードの乗りも前より良かったんで、こりゃあ前回を上回る記録がでるかなぁと思ったら、なんか変なんだよな……。スピードメータの針は、前回と同じくらいのところでピタッと止まっちゃってさぁ……。エンジンの回転自体は、詰まっているような感じは全然しないんだけどなぁ~』

ジョニーさんは、若干不満げに吉村さんに報告をします。

 

それを受けた吉村さんは、笑いを堪えながらジョニーさんに返事をします。

『ジョニー、俺はお前の感覚は間違っていないと思うぞ。きっと、前回よりも今回の方が本当に速かったんじゃねぇのかな~。だから、ジョニー、カブ吉のスピードメータをもう一度ようく見てみな』

 

そう言われたジョニーさんは、怪訝な顔をしながら今一度カブ吉くんのスピードメータを覗き込みます。そして、数秒後ジョニーさんは素っ頓狂な声を上げました。

『なんだこれ~、100km/hちょっと超えたところに、黒いストッパーがあるじゃん。これじゃ針止まっちゃうよな~』ジョニーさんは苦笑いです。

 

 この時期は、現在と違って、まだジョニーさんの視力に若干問題があった時期なので、こんな面白いエピソードが生まれて来たのです。

 

 今回、何故こんな話しを長々とさせて頂いたのかというと、現在24万キロを超えているカブ吉くんの性能自体には、それ程大きなダウンは認められないと言う事を知って頂きたかったからです。

 一年前にカブ吉くんが煙を吹きだした時は、間違いなく性能低下につながるピストンリングの消耗による『オイル上り』だろうという予想だったのですが、『2019年9月近況報告』にも書いた通り、現在ではたぶん排気バルブのステムシール不良からの『オイル下がり』という見解に変わっています。そうでなければ、もっともっと加速性能も、燃費もダウンしていておかしくないはずなのです。

 何故、『たぶん』なのかという理由は、単純に未だにバラしてないので、本当のエンジン内の状況は分からないと言う事です。

 じゃあ、どうしてそれを分からないままにしておくのかというと、その一番の理由はジョニーさんも吉村さんも、調子の良いカブ吉くんのエンジンをわざわざ開けたくないという思いがあるからです。

 だから、一年間ずうっとオイルの減り方や補給のタイミングも含めて、いろんな事を観察して来たのです。

 今後は、この状態で頻繁にエンジンオイルを補給することなく、どこまで普通に乗って行けるのかを見ていく予定でいます。あまり、補給頻度が多くなってしまうなら、その時は修理もしなければならないと思いますが、もうしばらくは『スーパーカブ耐久チャレンジ』は、このままで進めていきたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。

 

 『スーパーカブ』に使用するエンジンオイルに関しては、このブログ的に考えれば鉱物油の『ウルトラG1 10w-30』か、部分化学合成油である『ウルトラG2 10w-40』のテストしか実施していないので、他に出て来る結論はありません。

 20万キロを超える現在まで、上記に記載した性能を維持しているのですから、この二つのエンジンオイルを使用するかぎり、何も問題はないと管理人は考えています。

 最も大切な事は、キチンと定期的にエンジンオイルを交換する事だと思います。

 それから、使用するエンジンオイルの分類は、『(オイル編)その一』にも書いてありますが、API規格で『SL規格』以上のものは、『スーパーカブ』には向かないと思いますので、お気をつけ下さい。

 理由は、『SM』及び『SN』に入っている添加物(主に環境特性に配慮したもの)は、現時点での二輪車には不要なものだからというのが理由のようです。

 実際に、現在本田技研工業が販売している全ての二輪用4サイクルエンジンオイルは、それらが添加されていない『SL』規格となっています。

 あとは、取扱説明書に書いてある通り、『MA』で『10w-30』か『10w-40』であれば、問題はないと管理人は考えています。

 

 それでは、今日も長々とお読み頂き、ありがとうございました。

 

 あなたの素敵な愛車に、良いエンジンオイルが見つかる事を祈っております。

 

                                    管理人