スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2020年3月 カブ吉くん 近況報告

  皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 カブ吉くんのマフラーからの白煙を確認して、ちょうど一年が経過しました。先月の近況報告でも少し触れましたが、状態は一年前とほとんど変わっておりません。

 こういうトラブルを抱えながらも、とりあえず何とか走ってしまうというのも『スーパーカブ』の耐久性の一つと考えていいのかは微妙なところでございますが、多少の不具合があってもそれなりに走行出来てしまうのは、『スーパーカブ』というオートバイにとっては、昔からのお約束のようなものかもしれません。

 昨年からカブ吉くんに起こっているこの不具合は、発生当初はピストンリングの消耗からくる、オイル上りではないかと思われていました。しかし、白煙の出るタイミングやその煙の量の問題、定期的に交換している点火プラグの汚れ具合等から考えて、現在では排気バルブのステムシールからのオイル漏れ(いわゆるオイル下がり)の可能性が高いのではないかと予想されています。

 当然、そのオイル漏れが自然に直ったりする事はないのですが、かと言って急激にその症状が悪くなっているとういう事もありません。

 気温が低く寒い時期は、あまりエンジンオイルの消耗もありません。しかし、それは今の時期だけの事で、これから気温が徐々に高くなってくると、再び同じような消耗が始まって来ると思います。

 暖かくなってからのエンジンオイルの消耗のペースは、オイル交換後1000km走行くらいで、だいたい100~150ccを補給をするようなペースです。

 この消耗のペースが本当に変わらないのであれば、1万キロくらいまでのロングツーリングなら1ℓ のオイル缶を1本持って行き、1000km毎に100ccくらいずつ足してやれば済んでしまう話なのですが、万が一この消耗ペースがツーリング途中で急に多くなったりすると、それはそれで、ちょっとやっかいな事となります。

 ジョニーさんは、実はカブ吉くんのこのオイル下がりトラブルで、それが一番気になっている部分なのです。

 それなので、ジョニーさんは折に触れて吉村さんに、

 

『ねぇ~ねえ~吉村さ~ん、いつぐらいにステムシール交換したらいいかな~?』

 

などと甘い声を出して、チコちゃんのように尋ねています。ですが、吉村さんは、

 

『今すぐ遠くに出掛ける訳じゃないんだから、もうしばらくこのまま様子見だな~。こういう状態になってからも、こんな使い方でどんな風にどのくらい走れるのかっていうのを見とくのも、耐久性の確認っていう意味じゃ間違ってねぇからな~』などと言いながら、一級整備士で5歳の吉村さんはニヤリと笑うのです。(少し気持ち悪いです……)

 

 ジョニーさんの今年のゴールデンウイークは、すでに仕事が入ってしまっているので、恒例のロングツーリングは早々の中止が決まっています。そんな理由からも、しばらくの間はこの状態のまま、カブ吉くんは走り続ける事となるようです。

 

 話しは変わりますが、先月交換した強化ドライブチェーンは、約3000kmを走行して、先日一回目の張り調整を実施しました。

 ノーマルの『420D』と比較すると、ドライブチェーンを構成する部品の一つである『プレート』が幾分厚い感じがして、チェーン自体の強度も高そうなしっかりとしたものです。

 もともと、『プレスカブ』等の重量物を運ぶ車種用に設定されているドライブチェーンなので、大荷物を積んで走るロングツーリングにはぴったりのドライブチェーンなのです。

 恐らくあと一~二回のチェーン張り調整をしてやれば、その後はあまり伸びる事はなくなるのではないでしょうか? 純正の『420D』もそんな感じでしたから、『420DS』もたぶん大丈夫でしょう。もちろん、一週間に一度の給油は必ず実施しないといけませんが……。

 

 年度末の3月は、ジョニーさんが一年で一番忙しい時期です。今年もジョニーさんは、カブ吉くんと共に西から東、北から南へと走り回っておりました。

 走行エリアは、東京23区内から千葉県中央部及び北部、神奈川県南東部及び県央地域と、例年になく幅広い地域となりました。走行距離の方も、月間2213kmを記録しています。これは、3月としては、過去2番目に多い走行距離となります。

 この3月の月間走行距離ですが、東京23区内の業務が中心になると、一回の移動距離が短いので、月間走行距離は極端に伸びなくなります。 今までの中で最低だった月間走行距離は、あの忘れる事が出来ない2011年3月の『東日本大震災』が起こった時でした。

 この時のジョニーさんとカブ吉くんは、1ヶ月で1164kmしか走行する事が出来ませんでした。しかし、その内容はとてつもなくもハードで、ジョニーさんの担当するお客様の災害復旧の為に、それこそ朝から晩まで23区内を走り回っていた記憶が甦ります。いつまた大きな余震が来て、交通網が麻痺してしまうかも分からないので、ジョニーさんにとってカブ吉くんは、どんな時でも一緒に動ける頼もしい相棒だったのです。

 その時の事を思えば、今年の3月は、取りたてて大きな問題もなく、比較的順調に走行を続けられた月間だったと言えるかも知れません。

 

 カブ吉くんは今年の7月が来ると、満10歳になります。現在の走行距離は24万3千キロなので、普通ならば7月には25万キロにかなり近い所まで行きそうな気がするのですが、今年はいつもとちょっと様子が違うようです。

 2020年1月7日に、中国当局が新種のコロナウイルスを発見したと世界保健機関に報告してから、世界中が大混乱に向かって一気に進んで行ってしまいました。

 当然、日本も例外ではなく、あの『ダイヤモンド・プリンセス号』の件から、大きく世の中が動いて行きます。

 ジョニーさんにとっては、仕事の関係から一時『横浜』地区を中心に動いていた時期もあるので、この豪華客船が頻繁に大さん橋に停泊しているのをよく目にしていました。そういう意味では、とても親しみのある客船なので、余計にそこに乗船している人々の状況が少しでも改善して欲しいと願わずにはいられません。

 そして、その新種のウイルスは、次に地上でも猛威を振るい始めます。ニュースでは、日本国内も含め、世界各国の感染状況やそれによる死者数などを毎日報道しています。また、それに伴う生活品の買い占めやトラブル等の発生も、いたる所で起こっている事を伝えています。

 そんな悲しいニュースを見ていると、人間の無力さやエゴイズムを目の前に突き付けられているようで、とても複雑な心境になります。

 

 有事の際に『付和雷同した民衆』ほど恐ろしい物はないという事は、過去の歴史が証明しています。

 

 一人一人が、冷静に状況を把握して、周りを思いやり、科学的な裏付けを持って行動していかなければなりません。

 

 どうか皆さまにおかれましては、くれぐれも感染をなさいませぬように、細心の注意を払って、お過ごしお暮し頂けるように願っております。

 

 ちょっと不謹慎かもしれませんが、こんな時はどこにも行かずに『愛機のメンテナンス』に没頭するのが、最高の時間の使い方かもしれませんね。

 

                                   管理人

 

2020年3月末現在 全走行距離 243,003km

(3月走行距離 2,213km 燃費 54.37km/ ℓ )

月まであと 141,397km