スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2023年2月 カブ吉くん 近況報告

 皆さんこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 2月のカブ吉くんは、ジョニーさんの仕事が例年より早く立て込み始めた関係から、川崎のプロジェクト現場を中心としながらも、神奈川県央エリアから湘南エリア、東京都区内、そして千葉市緑区近辺へと比較的広範囲に走りまわっておりました。

 しかし、その割にジョニーさんは今でも週に1回の在宅勤務があったりするので、走行距離的にはあまり伸びず、今月の走行距離は1,428kmに留まりました。

 2016年から2020年までの2月は、毎年2,000kmを超える走行距離を記録して来た二人なのですが、やはりこの3年間は新型コロナウイルスの影響もあるのか、2021年が1,714km、2022年は1,590kmといった具合に、今年も含めて徐々に走行距離が減って来ております。

 寒い日が多かった1月と比較しても、今月は暖かい日が多かったのでもう少し走れたような気もするのですが、ジョニーさんはここのところ『腰が痛い』とか『足が痛い』、『寒いから無理』等の言葉が口を衝いて出る事がとても多くなりました。

 昨年に、年間走行距離の最低記録を更新してしまっているので、管理人としては少しでも走れる時に距離を稼いでおいた方がいいような気がするのですが、カブ吉くんの好調な具合と比べると、現在は乗り役のジョニーさんの低調さが目立っている状況でございます。

 もっとも、寒がりのジョニーさん本人もそこら辺の事は充分に分かっているようで、

「とにかく仕事が7月で終わりさえすれば、8月からはいくらでも走れるんだから、今の寒い時期は無理をしないで、ボチボチと走っていればいいんだよ」などと、相変わらずの発言をしています。

 そんな状況ではありますが、ジョニーさんはすでに8月以降のいろいろなツーリング計画も立て始めているという情報もあり、そうであればたぶん年間走行距離の方も大丈夫なんだろうと管理人は勝手に思っています(それでいいんだよね、ジョニーさん?)。

 そして、皆さまにもそのツーリング計画の内容が分ってきたら、タイミングを見計らってご報告をする予定ですので、楽しみにお待ち頂ければと思います。

 

 それでは次に、今月に実施されたカブ吉くんの二つの整備のお話しに移りたいと思います。

 まず最初は、2月5日に実施したエンジンオイルの交換のお話しからです。

 

 その日、いつものようにエンジンオイルを温める為に少し遠回りをして吉村さんのお店に付いたジョニーさんは、カブ吉くんを整備用のバイク・リフトの上に載せると、腰をさすりながらテレビの前のソファーにどっかりと腰を落ち着けます。

 そして、ジョニーさんは『エンジンオイルを抜く前にオイルレベルの確認』を吉村さんにお願いした後、テーブルの上にあるバイク雑誌を読み始めます。

 吉村さんは2~3分経ったところで、カブ吉くんのオイルレベルゲージを緩めて外し、きれいなウエスで一度オイルレベルゲージの先端部分を拭き取ります。そして、そのゲージをオイル注入口にねじ込まずにまっすぐに差し込みます。

 

「ジョニー、まったく問題ないな。アッパーレベルだ」

 

「了~解! ありがとう!」

 

吉村さんとジョニーさんの声が店内に響きます。

 エンジンオイルの量に関しては、昨年1月にシリンダーとピストン関係の部品を交換してから、エンジンオイルを交換する距離と決めている2,000kmのあいだに、ほとんど減る事はなくなっています。カブ吉くんは、20万キロ走行以前に戻った頃のように、とてもいい状態が続いています。

 しかし、そんな良い雰囲気を壊すように、数分後に吉村さんが突然変な声を上げます。

 

「あれ~、やっちまった~! カブ吉にG1入れちまった……」

 

その声に、バイク雑誌を読んでいたジョニーさんがすっと顔をあげます。

 

「すまん、すまん。すぐに抜いてG2に入れ替えるから、ちょっと待っててくれ」

 

「吉村さん、ちょっと待って……」

 

ジョニーさんは、何やら思案顔です。そして、考えが纏まったのか再び口を開きます。

 

「吉村さん、そのままでいいよ。ちょうどまだ寒い時期だし、こんな機会でもないと自分で粘度が変わったG1を入れる事はなかったと思うから、ちょっと2,000kmのあいだテストしてみるよ」

 

「お~、そうか! すまないな、そうしてくれるか。まあ、途中でもG2に変えたくなったら言ってくれ。すぐに変えるから……」

 

「うん、わかった。でも、たぶん全然問題ないと思うよ。逆に楽しみ、楽しみ」

 

 さあ、そんな事情からカブ吉くんは初めて仕様変更となったG1(部分合成油 5W-30)で走る事になりました。昔のG1(鉱物油 10W-30)とのフィーリングの違いなど詳しいレポートは、来月の近況報告でお伝え出来ると思うので、こちらも楽しみにお待ち頂けたらと思います。

 

 さて、次の整備のお話しは、フロントタイヤの交換と、その交換に併せていつも実施しているフォークオイルの交換です。

 今回で、フロントタイヤの交換は12回目となります。使用するタイヤ銘柄及びサイズは、2回目の交換からまったく変わっていません。ダンロップDー107F(2.50ー17 38L)が使用されています。

 タイヤの寿命は概ね一年間で、走行距離はその年によって結構ばらつきがありますが、だいたい2万5千キロ前後(今回は少し短く約2万1千キロです)が目安となっています。

 タイヤのグリップ力や耐久性に関しても、現時点でジョニーさんに不満はないようなので、今回もこのタイヤが選択されています。

 しかし、今はまだ仕事移動が中心に考えられていますが、次回の交換からは仕事での移動走行より、ツーリング走行が主体となっていく可能性もあるので、ひょっとするとタイヤ銘柄の変更という事もジョニーさんは考えているかもしれません。

  また、今回はフロントタイヤの交換と共に、タイヤチューブ及びリムバンドが同時交換となっています。

 タイヤチューブは、2021年4月にフロントがパンクした際に交換されたもので、使用距離は約4万3千キロほどになります。空気圧に関してはだいたい1.8~1.9kPa のあいだで管理しているのですが、それでも『ゴムの痩せている部分が出来て来ている』という、吉村さんの指摘もあり、リムバンドと併せて交換となりました。

 

 フロントフォークオイルは、今回いつもより走行距離が少なかった影響もあるのか、まだイチゴ色が残る綺麗な状態で排出されていました。

 フォークスプリングの自由長は315.0mmで、測定を始めた13万3千キロ時点とまったく変化がありません。ちなみに、新品は316.3mmです。

 そして、このスプリングの使用限度は306.8mmに設定されているので、まずこのフォークスプリングの交換という整備は、ジョニーさんも含めて一般のライダー諸氏にも必要がなさそうなので、ご安心頂ければと思います。

 それ以外にも、ホイールベアリングの動きやスピードメータギアのグリスの状態も問題はありません。

 ブレーキシューの残量も、次回のタイヤ交換までは充分な量があります。前回フロントのブレーキシューが交換されたのは、カブ吉くんが16万7千キロの時ですから、単純に考えても33万キロ前後までは問題なく走れそうな状態です。

 予定した整備が終わり、吉村さんの店の前に停まったカブ吉くんは、フロントタイヤが新しくなったせいもあり、佇まいがとても凛々しく感じられるようになりました。

 

 気温も徐々に上がり、梅の花も綺麗に咲く季節となりました。花粉症のライダーの方には少し辛い時期かと思いますが、事故に十分に気を付けて頂き、気持ちがウキウキするような春のライディングを心からお楽しみください。

                                    管理人

 

2023年2月末日現在 全走行距離 309,290km

(2月走行距離 1,428km 月間燃費 57.79km/ℓ )

月まであと 75,110km