スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2019年6月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 6月のカブ吉くんの走行エリアは、4月や5月とは打って変わって都区内を起点に神奈川県北部から東部にかけての幅広いエリアとなりました。1日の走行距離も100kmを越える日が何度かあり、月間走行距離2,282kmは昨年の走行距離より80km程多く、6月の走行距離としては過去最高となりました。

 しかしながら、冬の寒い時期に比べれば、これからの時期は更にどんどんと距離が延びていきそうな気も致しますが、実は意外な事に、この6月を含んだ3か月間が年間で一番距離を走らない時期なのです。

 梅雨の6月、それに蒸し暑さが加わる7月、強烈な暑さの8月と続くこの3か月間は、カブ吉くん自体より、乗り手であるジョニーさんにとって、ひょっとすると中々の試練の3か月間なのかもしれません。

 今年の関東地方の梅雨入りはほぼ例年通りで、『6月7日ごろ梅雨入りしたと思われる』との発表が気象庁よりありました。そして、現時点での梅雨明け予想は、概ね平年並みの7月21日ごろだろうと併せて発表されています。

 昨年は、6月中に梅雨が明けてしまうという、気象庁として記録が残るなかでは最も早い関東地方の梅雨明けでしたが、今年はもう3週間ほどはお付き合いをしなければならないようです。

 当然、梅雨ですから頻繁に雨が降ります。ジョニーさんは、台風とか雪でない限りはカブ吉くんに乗って出かけて行きます。吉村さんは『濡れるし、滑るし、視界は良くないし、本当に気を付けて乗れよ』と、優しく助言をしてくれるのですが、ジョニーさんは『うん、分かった。気を付けるよ』と言いながら、その割には一向に乗る事はやめません。二人の言葉通りに、本当に気を付けて乗っているのだと管理人は考えてはいますが、それでも、やっぱり何事もなければいいなと思ってしまうのです……。

 耐久チャレンジをやっている関係もあるので、『晴れの日は乗るけど、雨の日は乗らないなんて事をしてしまうと、耐久性のちゃんとした評価にならない』という事も少しはあるかもしれませんが、実際の所そんなジョニーさんはからは、あまり雨中のライディングを嫌がっているような感じは伝わって来ません。と言うか、本当はちょっと楽しんでいるようでもありますし、実のところは結構好きなのかもしれません。

先日もジョニーさんは、吉村さんとこんな話しをしていました。

 

『子供の頃にさぁ、みんなで秘密基地とか作るじゃない? そこら辺に落ちてる板とかダンボールとかビニールなんかを拾って来てさ。そんで、それをちょうど土手の辺りに登りやすそうな角度で生えている木の上に引っ張り上げてさ、床を作ったり屋根を作ったりなんかする訳だよ。そんな時にちょうどタイミングよく雨なんか降って来ると、自分たちが作った屋根にその雨粒が当たってバラバラと実に特徴的ないい音がするんだよね~。すぐ自分のそばまで雨粒が近づいているのに、自分たちが作った屋根がその雨粒を防いでくれているっていう感覚なのかなぁ、なんかとても不思議な感じがして、それが昔からすごく好きだったんだよね』

 

 ジョニーさんにとっては、ヘルメットとレインウェアが子供の頃の『秘密基地の屋根』なのかもしれません。大人になっても、ヘルメットやレインウェアに弾かれる雨粒を楽しい気持ちで感じているのかも知れません。

 そうやって考えてみると、ジョニーさんが雨の中をライディングしていて、不愉快そうな顔をしているのを、あまり見たことがない事になんだか納得がいきます。

 しかし、そんなジョニーさんではありますが、実は濡れるのは本当に大嫌いなのです。そしてオートバイ乗りは、ライディング中には絶対濡れてはいけないとも考えています。

 ジョニーさんは、つい先日に新しいレインウェアを購入していましたが、その前に着ていたレインウェアがダメになってきて、雨が滲み込み始めた時はジョニーさんは大慌てでした。

 6月のある程度気温が高い時期だからまだ大丈夫ですが、これが気温の低い山の上だったり、春秋や冬のツーリングの途中なら大問題です。体温の低下や不快感は、ライディングの操作のタイミングや、バランスを簡単に崩す事につながります。それから、最近の雨は突然もの凄い勢いで降り始めたりするので、『気が付いた時には、もう間に合わない』なんていう事が多くなって来ました。そういう事にも注意が必要だとジョニーさんは考えています。

 ジョニーさんの場合、小雨の中を我慢して走行するという事はありません。自分が走って行く方向の空を確認して、少しでも怪しそうならジョニーさんはさっさとレインウェアを着てしまいます。この時期でも、それは変わりません。多少の暑さを我慢しても、濡れない事を選択します。だから、ジョニーさんは自分が着るレインウェアに関しては、耐水圧だけではなく、ウェア内の蒸れに対応する透湿性能もおろそかにしません。いくら外側で雨を防いでくれても、内側が蒸れてびしゃびしゃになっては元も子もないからです。

 そんな具合に使用頻度が職業ライダー達とあまり変わらないジョニーさんのレインウェアは、大体が持って2年くらいのものです。早いものは1年使っただけでダメになってしまうものもあります。ジョニーさんはカブ吉くんのビジネスボックスの中に、常時レインウェアを入れています。夏場の温度や湿度の事を考えると、レインウェアにとっては過酷な状況だと思われます。そして、それによってかなりレインウェア自体の耐久性が損なわれているのは、間違いのない事実だと思われます。しかし、今の日本の気候を考えると、いつどこで降り始めるか分からない雨を防ぐためには、常時レインウェアを持っている事が一番重要であるとジョニーさんは考えるのです。

 また、その大切なレインウェアを少しでも長く使えるようにするためには、濡れた状態でビジネスボックスの中にしまったりしてはいけません。カブ吉くんが走り始めたころ、吉村さんはカブ吉くんのスタイルを見て『前カゴがなけりゃ、もっとカッコイイのにな~』なんていう事を良く言っておりました。それを聞いたジョニーさんは、

『ダメです! 濡れたカッパを入れる為の大事なカゴなんです』と、珍しく吉村さんに言い返しておりました。

 ツーリングの時はシュラフ入れとして使用する前カゴですが、水が滴るレインウェアを一時的に置いておく為の場所としてジョニーさんは使っています。そして、そのレインウェアが更に雨で濡れたりしないように、前カゴに登山用のザックカバーをかぶせます。その時、カゴの下面は覆わないようにします。そうしないと、そこにレインウェアから滴った水が溜まり、箱の中に入れているのと同じ状態になってしまいます。

 

 今日は6月の梅雨の最中という事もあって、雨の中のライディングに関する話しが中心になってしまいましたが、実際その雨の中を頑張って走っているカブ吉くんの状態に、大きな変化はありません。

 本日の午前中の雨が一時的に止んでいたタイミングで、カブ吉くんは空気圧、チェーン給油、リヤブレーキ調整、オイル量点検(アッパーレベルまでありました)を、ジョニーさんに一気にやってもらいました。その後、少し走ってみましたがチェーンの音も静かになり、また今週も頑張って走れそうな感じになっております。

 

 それでは皆さま、もうしばらく梅雨は続きますが、素敵なレインウェアを着て事故に気を付けてライディングをお楽しみください。

 雨の中のライディングも、気の持ちよう次第でけっこう乙なものですよ……。

                                    

                                   管理人

 

2019年6月末現在 全走行距離 225,348km

(6月走行距離 2,282km  燃費 57.95km/ℓ)

月まであと、159,052km

 

 

 

 

カブ吉くん メンテナンス(車載工具編)

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 今日は、ツーリング先やちょっとした外出先で発生した故障やトラブルに対応する為に、ジョニーさんがカブ吉くんに常時積んでいる車載工具についてお話しをしてみたいと思います。

 

 ジョニーさんはカブ吉くんに乗り始めた時に、一つビックリした事がありました。それは、JA07型スーパーカブ110の標準車載工具が、『プラスドライバー✕1本』だけしかなかったという事です。

 そして、そのプラスドライバーは右サイドカバー内に収納されているのですが、その右サイドカバーを止めているスクリュがかなり固くしまっている車両が多かったせいなのか、

『中のドライバーを取り出すのに、別のドライバーがなければ取り出せない』

などという面白い事を真面目に言っているライダー達もたくさんいたようで、ジョニーさんはそれにも併せてビックリしてしまったものでした。

 この右サイドカバーを固定しているスクリュは、コインで緩める事が出来るタイプのものなのですが、新車の時点ではちょっときつめのトルクで締められていたのかもしれません。そういう場合は、一度コインドライバー等を使用して緩めた後、10円硬貨等で再締付をすればよいのです。そうしておけば、次回は硬貨でスクリュを緩める事が出来るはずです。

 同じスーパーカブでも、JA07型スーパーカブの後に発売されたJA10型スーパーカブの話しになりますが、レッグシールドを固定しているスクリュが強烈なトルクで締まっていて、やっぱり緩める事が出来ないという事態が発生していたようです。

 ちょうど生産が中国に移管されたタイミングだったという事もあり、トルク管理の問題としてよく話題になっていました。

 また、このレッグシールドのスクリュが、一般の方には馴染みの薄い『3番のプラス』であったという事も、この話題に輪を掛けてしまったのかもしれません。

 この『3番プラス』というスクリュは、プラスドライバーの中でも一番大きいドライバー用のスクリュです。メンテナンスを日常的にされる方々なら何も問題にならないこのお話しですが、あまりご自身で整備をされない方ですと、『3番のプラスドライバー』を持っていない可能性がとても高い気が致します。

 強烈なトルクで締めあげられているこの3番スクリュを、一般の方が所持している中で恐らく一番大きいと思われる『2番のプラスドライバー』で緩めるのは、実際のところ、かなりの至難の技だったのではないでしょうか?

 

 話しを元に戻しますが、ジョニーさんはカブ吉くんの右サイドカバー内に収納されているその純正ドライバーを見つめながら、『たったこれ1本で、一体俺に、どんな整備をしろと言うのだ……』と呟いた後、大きくため息をついておりました。

 まぁ、昔から新車に付いて来る車載工具の種類や品質というものは、決してレベルの高いものではなかった事が多いので、それを問題にするのも微妙なところではありますが、『それにしても、プラスドライバーが1本だけって事はないだろう!』というジョニーさんの気持ちも、管理人はまんざら分からない訳ではありません。

 いつ頃からこういう事になってしまったのか分かりませんが、それだけ『車載工具』が使用される場面が減ったという具合にメーカーが判断した結果なのかもしれません。

 二輪車ではありませんが、四輪車の製造販売をしている『トヨタ』で過去に廃車された車両に積載されている純正車載工具を調査してみたところ、そのほとんどが使用された形跡がなかったそうです。

 ジョニーさんは、ほとんどが運転するだけの人が多い四輪のドライバー達とは違って、まだ自分のマシンのメンテナンスくらいはたまにやるであろう二輪のライダー達を、単純に同等に扱って欲しくないという気持ちを持っています。

 しかし、HA02型スーパーカブ90――JA07型スーパーカブが発売される前まで販売されていたモデル――までは純正車載工具があったと思うので、ひょっとすると『本田技研工業』も独自にそんな調査を進めてきた結果が、残念ながらこういう事につながってきているのかも知れません。

 

 いづれにしろ、『プラスドライバー✕1本』だけではお話しにならないので、カブ吉くんにはジョニーさんが選択した工具類が『カブ吉くん用車載工具』としてビジネスボックスの中に収められています。

 工具の値段的には、それ程高価なものがチョイスされている訳ではありません。しかし、当然その中身は、『ナットを緩めようとしたら口が開いてしまうスパナや、スクリュを緩めようとしたら先端が欠けてしまうプラスドライバー』のような、過去の低品質な純正工具類ではなく、出先で突然発生するトラブルに対して、必要な修理やメンテナンスがキチンと出来る品質の工具類が選択されています。

 そして、その工具類の構成にしても、出先で発生が予想されるようなトラブルに対して、カブ吉くんの大凡のメンテナンスが可能なものになっています。特殊な工具類はありません。数本のヘックスレンチが追加されているくらいです。

 また、これら工具類は全てA5版サイズのソフトケースに入れられています。あとはパンク修理に必要な工具関係があるのですが、これは同じビジネスボックスの中に入ってはいますが、ソフトケースの工具類とは別々になっています。通常よく使用する工具類と、パンク修理などで使用するあまり出番はないけれど絶対に必要な工具類はきっちりと分けられて車載されています。

 A5版ソフトケースの中に入っている通常工具類は、大体次のようなものになります。

8mmコンビネーションレンチ、10mmコンビネーションレンチ、12✕14スパナ、17✕19スパナ、150mm/20mmモンキーレンチ、プライヤー、ラジオペンチ、ニッパー、マイナスドライバー(貫通型)、2番プラスドライバー(貫通型)、ヘックスレンチ類となります。

 ドライバーは、正しい使い方ではありませんが、けっこう叩いて使用する場面もあるので、純正工具によく入っている差し替えタイプのドライバーではなく、貫通型があるといいと思います。

 これ以外には、パンク修理等の為に、14✕17メガネレンチ、タイヤレバー✕2本、3番プラスドライバー、携帯空気入れなどが別の袋に入っています。

 

 

 それでは、前置きが長くなりましたが、ジョニーさんがこの車載工具を通常どのように使用しているかご説明させて頂きます。

 今まで何回かメンテナンスに関する記事を掲載してきましたが、日常的にメンテナンスをされる皆さまは、おそらく整備の為の専用工具をお持ちだろうと思います。

 当然、ジョニーさんもそういう専用工具を自宅に持っています。そしてカブ吉くんの日常メンテナンスは、ほとんど全てがその専用工具を使用して実施されています。

 では、それならば一体車載工具は、いつどこで使用されているのでしょうか?

 勘のいい皆さまは、すでにお分かりになっているのではないかと思います。そうです、整備の最終的な仕上げは『車載工具』を使用して行うのです。特にツーリング前の最終整備などは、これがとても重要な事になります。

 ジョニーさんは、いつもタイヤ交換をするのは吉村さんのお店ですが、お店から帰ってきた後、もう一度アクスルナットを緩めて、『車載工具』を使って自分でナットを締めなおします。

 そうしておかないと、実際にツーリングの最中にパンクをした時など、タイヤが外せないというトラブルが起こる可能性があるからです。通常自宅でメンテナンスをする時に使用するソケットレンチやメガネレンチなどはかさばるので、ツーリングには持って行きません。ですから、出先で頼りになるのは『車載工具』だけなのです。だから、それ程高価でなくていいのですが、ナットを緩めたり締めたりするのに簡単に舐めたりしないような、しっかりとした品質の工具が必要になります。

 

 ジョニーさんがオートバイの魅力に憑りつかれて、そこら中を走り回っていた時代には、今のように故障車を引き上げてくれるレッカー車もありませんし、JAFも二輪車はサービス対象外でした。

 そして、当然携帯電話もありません。もし、夜の夜中に山の中でマシンが止まってしまったら、後は頼るのは自分だけだったのです。

 ですから、当時のオートバイが大好きなライダー達は、自分のマシンに関する整備は『大抵の事は出来るようになっていった』ようです。また、マシンの信頼性も今のように高くなかったので、自分自身で整備が出来なければ、どこにも安心して走りに行く事が出来なかったというのもあったはずです。

 また、『大抵の事は出来るようになっていった』という事は、裏を返せば『誰でも最初から出来た訳ではない』という意味でもあります。

 自分が大好きで大切なものを、『大事にしたい』とか『長く使いたい』とか『きちんと持っている力を発揮させたい』などという欲求は、人間としてごくごく当たり前のことだと思います。

 そこで『オートバイ』の好きな人の中には、さらに『自分のマシンの整備をしたい』と思い始める人達も当然いる訳です。

 しかし、昔から各車種別の『サービスマニュアル』や『パーツリスト』はありましたが、今の時代のように『動画』で整備(メンテナンス)の方法を知るというような事は出来なかった時代です。

 そのような状況の中から、一体どのようにして『自分のマシンの整備をしたい』と思った人達は、その整備方法を覚えていったのでしょうか?

 答えは、自分のマシンを買った『オートバイ屋さん』にあります。

 21世紀の現在では、安全上などの理由で考えられない事かも知れませんが、1980年代頃までは、自分のマシンがどのように整備されているかを目の前で見る事が出来る『オートバイ屋さん』が、普通に多かったような気がします。

 そういうお店では、まじめに興味を持って何か質問をすれば、それに対してちゃんと教えてくれる整備士(大概はその店のオヤジ)や、先輩ライダー達がいたのです。そのような環境の中で、見よう見まねで整備方法を覚えたり、公道の走り方を教えてもらったり、はては人間の生き方について勉強したりする事まで出来たのが、実は街の『オートバイ屋さん』だったのです。

 ある意味、非常に人間的で面倒くさい関係だったのかもしれませんが、それはそれで、世間知らずの若者たちが人間として成長していく為には、とても貴重なものだったような気も致します。

 苦言を呈する気はないのですが、吉田さんやジョニーさんの話しの中にもよく出て来る『自分の事しか考えていない走り方をする人達』の問題を考えてみると、この人達は、そういう人間をきちんと成長させる場所を今まで通ってこなかったのではないかという疑問に行き当たります。

 『車載工具』の話しから、また大きく脱線してしまいました。申し訳ございません。しかし、この問題は『日本という国や、日本人に関して』という部分で、様々な事を含んでおり、ある意味とても重要な問題であると管理人は認識しております。それなので、この話しはまた別の機会を設けて、じっくりと書いてみたいと思いますので、宜しくお願い致します。

 

 話しをもどします。

 最後になりますが、『車載工具』ではありませんが、もうひとつ出先での整備に必要なものがあるので書き添えておきます。それは、両手が自由になるヘッドランプです。キャンプやアウトドアをなさる方は必ずお持ちになっているのではないかと思うのですが、持っているだけではダメです。必ず『車載工具』と一緒に入れておいて下さい。それを忘れると、本当に暗いところでトラブルが発生した時、大変なことになってしまいますから……。

 

 それでは皆さま、関東地方はあいにく梅雨にはいってしまいましたが、今一度『車載工具』の存在などを意識しながら、今年の夏の素敵なツーリング計画を立ててみるのも、それはそれで、また梅雨の良い楽しみ方なのかもしれません。

                                   管理人

 

 

 

 

2019年5月 カブ吉くん近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 平成から令和に元号が変わる今年の5月のカブ吉くんは、計画をしていたロングツーリングには結局行く事が出来ずに、悲しい事ですが4月からの引き続きで主に都区内の走行がメインとなってしまいました。

 今年のゴールデンウイークは、今上天皇生前退位と新天皇の即位に伴う元号の改正がある為に、随分前から世間では『過去最長の10連休』などと騒がれておりました。そして、ジョニーさんも実はそのタイミングに合わせて、当初ロングツーリングの計画などを立てていたのです。しかし、途中からなんだか仕事の予定が入って来てしまい、4月中旬時点では休みが取れるかどうか非常に微妙な状態となっていました。

 それでもジョニーさんは、ツーリングに行ける事になった場合を想定して、一縷の望みを託して例年通りカブ吉くんのリヤタイヤとブレーキシューを新品に交換してみたのですが……。

 それにしても、人生というものは本当にうまく行かないものです。タイヤとブレーキシューを交換したその翌日に、今年の連休中の仕事が正式に決定となった連絡が、ジョニーさんのもとに届きました。

 ジョニーさんは、深く大きくため息をついたのでした……。

 

 ジョニーさんのこの連休のスケジュールは、4月27日(土)の連休初日が仕事となり、翌日28日(日)から5月1日(水)が暫定的な4連休となりました。その後は、5月2日(木)と3日(金)が仕事で、4日(土)から5日(日)は連休。そして、最後の6日(月)は仕事という変則的な日程に今年はなりました。

 あきらめずに、もしどこかにツーリングに出掛けるとすれば4月28日(日)からの4連休が狙い目だったのですが、その連休も直前になってやっと休める事が分かったような状況だったので、ジョニーさんは何だか気分が乗らなかったのか、結局そのままスルーとなってしまいました。例年のこの時期と比べると、天候が今一つはっきりしなかったという事も原因としてあったのかも知れません。

 しかし、ジョニーさん自身も『このままでは、つまらな過ぎる』という思いがふつふつと湧いてきたのか、5月4日(土)に日帰りツーリングではありましたが、久しぶりに秩父から佐久をくるっと回って帰って来るという、約340kmほどのツーリングに行って来ました。

 連休中なのでそこかしこで車の大渋滞に遭遇し、お天気の面でも、帰り道のR254の富岡を過ぎたあたりからほぼ埼玉県を抜けきるくらいまで、それこそとんでもないくらいの凄い雷雨に遭うという、たった一日だけの『日帰りツーリング』ではありますが、ある意味とても印象深いツーリングとなったようです。

 ツーリングの最後に吉村さんのお店に寄ったジョニーさんは、『ロングに行ってるのと遜色ないくらい、1日でいろんな事があって楽しかったよ』と、若干負け惜しみに聞こえなくもない報告しておりました。

 一日中お店を開けて仕事を吉村さんも、それに対して『こっちも、午後になって急に雲が出てきてどしゃ降りになったからな。まぁ、距離は短かったかもしれないけど、豪雨の中走れたんじゃタイヤ入れた甲斐があったじゃねえか』などと、ニヤリとしながら返事をしておりました。

 

 それ以外に、今月のジョニーさんとカブ吉くんは遠くに走りに行くような事はありませんでした。そんな具合ですから、今月の走行距離は、5月としては少なめの1,627kmという走行距離になりました。

 これは、2010年から走り始めてから現在までの中で、5月の月間走行距離としては最も少ない走行距離となります。月間燃費に関しても、57.41km/ ℓ という値になり、こちらも走行距離と同様に、5月としては一番低い平均燃費となりました。

 例年の傾向から言うと、5月から9月くらいまでの月間平均燃費は、60km/ ℓ 台を記録していることが多かった思います。それに比べると、今年の57.41km/ ℓ というのは、約3km/ ℓ 程のダウンとなり、平均燃費として考えると、結構な落ち込みに数値上は見えてしまいます。

 しかし、ジョニーさんも吉村さんも、この数値が決して一概に悪い数値とは考えていないようです。その理由は、走行する時期の気温を含めて、天候に恵まれて、なおかついつものようにロングツーリングに出掛けたりしながら、月間の走行距離が3,000kmを越えるような好条件が揃わないと、5月はなかなか60km/ ℓ 台を記録しないものなのです。ちなみに、昨年は『四国西側ツーリング』と『東北ツーリング』という二つのツーリングに行き、月間走行距離も4,802kmも走行したにも関わらず、月間燃費は57.53km/ ℓ にとどまっていました。

 ツーリング中の走行アベレージの問題や、その時の気温(東北ツーリングは、2013年と比較して、まだまだ寒さを感じながら走るツーリングとなりました)なども微妙に関係してくるので、単純に比較出来ない難しさがあります。それでも、間違いなく一応の目安にはなりますので、継続的にデータを取り続けて行く事は重要です。

 

 それから、カブ吉くんの調子に関してですが、ジョニーさんに聞いてみると、通常の走行シーンでカブ吉くんの顕著な性能ダウンを感じる事はないそうです。

 しかし、これはジョニーさんのカブ吉くんへの優しさもある事ですし、なんとも微妙なところです。また、乗り手と言うものは知らず知らずのうちに、マシンの若干足りない所などがあったとしても、それを乗り方でカバーしてしまうものなので、尚更話しがややこしくなってしまいます。

 その辺りも踏まえて、近いうちにジョニーさんと吉村さんは、何らかの計画を立てているようなので、それが分かりましたら、また別途報告をさせて頂きます。

 

 それでは皆さま、梅雨入り目前ではありますが、日々のライディングをお楽しみください。

 

                                   管理人

 

2019年5月現在 全走行距離 223,066km

(5月走行距離 1,627km 燃費 57.41km/ℓ)

月まであと、161,334km