スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2024年2月 カブ吉くん 近況報告

 皆さんこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 2月11日(日)建国記念の日、ジョニーさんとカブ吉くんは大好きな三浦半島にツーリングに出掛けます。奥様から『美味しそうな白菜があったら買って来て』の指示のもとに、昨年10月のJA60用シート装着後のテスト以来、約四カ月ぶりの三浦半島になります。

 ルートに関してはいつもと同じルートで、環七の内回りを松原橋まで走り、そこからは第二京浜(国道1号線)を入江町の交差点まで下り込みます。そして、その交差点を左折すると第一京浜(国道15号線)にずどんと突き当りますので、そこを右折して更に第一京浜を下り込みます。

 東神奈川駅の東側からは、村雨橋を渡りコットンハーバー、赤レンガ倉庫、横浜スタジアムの脇を抜けて市大病院の先から国道16号線に入って行くというルートになります。

 三連休の真ん中の日曜日でもあり、交通量もやや多めの感じですが、ここまではそれほどの混雑もなく淡々と進んで行きます。

 

 カブ吉くんの走りはいたって快調です。1月中旬に、騒音低減の為に貼り付けてあるゴムがボロボロになってしまっていたドライブスプロケットの交換も終わっていますし、下旬にはエンジンオイルの交換も済んでいます。ドライブチェーンにもしっかりと給油がされた状態で出て来ていますので、実に静かで軽やかな走りになっています。

 二人はいつもより交通量の多い16号線を、やや遅いペースで更に進んで行きます。まあペースは少し遅いにしろ、連休の中日でもあるし、ほぼほぼ順調かと思いきや、何やらもじもじしながら無言でライディングしているおじさんが約一名いる事に気が付きます。

 どうやらジョニーさんは、トイレに行きたくなっているようです。暖かい時期だと、何も問題なくいつもの休憩場所である国道16号沿いの横須賀市役所前の公園トイレまで大丈夫なジョニーさんなのですが、やはり例年より暖かいとは言っても冬のライディングに変わりはありません。それに、今日は今ひとつ交通の流れが悪いというのもじわりじわりと効いているようであります。

 そうこうしているうちに、京急田浦を過ぎたあたりから本格的な渋滞が始まりました。いつものジョニーさんですと、遊びで走っている時はほぼすり抜けをする事はないのですが、今日はどうやらいつもと違うようです。慎重に渋滞中の四輪車の左側の隙間にカブ吉くんを潜り込ませて行きます。

 しかし、そのすり抜け走りは割り合いあっけなく終わりを告げます。逸見駅入口の交差点を過ぎたところで、白いヘルメットに濃い水色のライディングウェアに身を包んだカッコイイ重量車乗りに追いついてしまったのです。

 ジョニーさんは、このカッコイイ重量車乗りと一緒に走るのがあまり好きではありません(うそです)。突然ではありますが、ジョニーさんは横須賀隧道の手前をいきなり左折します。この道はすぐに踏切で車両通行止めになってしまうのですが、降車して押して歩けばそのまま踏切を渡ってJR横須賀駅の駅前ロータリーに入れます。ジョニーさんはカブ吉くんを押しながら、改札前を横切ってヴェルニー記念館脇の公衆トイレに直行します。

 カブ吉くんをトイレ前の道路に置いて、急いでトイレに駆け込んで行ったジョニーさんですが、しばらくするとホットした顔になって戻って来ました。

 この場所は、ジョニーさんにとっては不定期ではありますが、昨年まで割とよく仕事で訪れる場所になっていました。ここでトイレを済ませた後、ジョニーさんは同じ公園内に一門だけ展示してある戦艦陸奥の四番砲塔の砲身に向かって歩いて行きます。その時、ジョニーさんの左の視野にこの横須賀を母港とする『いづも』の姿が飛び込んで来ました。

 

「なんだ~、今日はいたんだ~」そう言いながら、ジョニーさんはハッと驚きます。

 

「忘れてた……、そうだよ~、建国記念の日だもんな。だから満艦飾なんだよな……」

 

 メインマストから艦首へ、そしてその反対側の艦尾へと鮮やかな信号旗が連楊されている『いづも』を見ながら、ジョニーさんは反省しきりです。

 たまたまジョニーさんがトイレに行きたくなった事と、白いヘルメットに濃い水色のライディングウェアに身を包んだ重量車乗りに追いつかなければ、恐らくこのJR横須賀駅には入って来ていないような気がいたします。これはやっぱり反省しないといけないですね? ジョニーさん。

 

 さて、三浦半島を周るためにまだまだ走らなければならない二人は、キリのいいところでJR横須賀駅をあとにします。

 ここからは再び国道16号線に合流して走水まで走り、観音崎を回ってそこからは県道から国道へとつなぎながら三浦海岸、三崎、葉山、逗子へと向かいます。

 途中からジョニーさんは奥様から頼まれた『白菜』を探しながらのライディングとなりますが、三崎の町の大渋滞を通り抜けるのにとんでもない時間が掛かってしまったので、それを言い訳にするつもりなのかあまり真剣に探しているようにはみえません。この付けが後で回って来る事も知らずに、ジョニーさんは鼻歌を歌いながら快調に走っております。

 JR逗子駅の前を通り過ぎた二人は、六浦を経由して金沢八景から再び国道16号線に入って行きます。ここからはひたすら往路を逆走して自宅を目指します。

 ジョニーさんはその後、本日三回目(二回目は葉山で済ませました)のトイレ休憩を大さん橋で済ませて、自宅には19時半ごろの到着となりました。

 手ぶらで家に着いたジョニーさんは早速奥様に、『キャベツとブロッコリーはたくさん売ってたけど、白菜はなかった』と、よせばいいのにさも自分が正しいように言い訳を始めます。

 これが奥様の怒りに火を付けてしまいます。そして、奥様の口から冷たく放たれた言葉は、

 

「いい歳した大人が行ってるんでしょ? 子供の使いじゃないんだから、そういう時はキャベツでもブロッコリーでも買って来るもんでしょ。ジョニーは晩ごはんな~し!」

 

 今月のカブ吉くんのメンテナンスの話しに移ります。

 カブ吉くんの今月の日常メンテナンスは、合計で3回実施されました。しかし、先月もお話ししましたが『ブリーザドレンの清掃』がまともにあったのは、2月29日のメンテナンスの時だけです。それ以外の二回はほんの微量な水が溜まっていたのが一回と、もう一回はまったく何も溜まっていなかったという状態でした。

 12月以降、現在まで過ごして来て、今年の冬が暖冬なのは間違いないところだと思いますが、カブ吉くんに今までとはまったく違う事が起こっているので、ジョニーさんとしては何だかちょっぴり心配なのです。

 そんなジョニーさんに吉村さんがこんな話しをします。

 

「ジョニー、ちょっと思い出してみな……。お前が現役で仕事してた頃って、真冬だって気温が低い結構早い時間からカブ吉に乗って仕事に行ってただろう? でも、今はそんな早い時間から乗る事はなくなっちまったんじゃねえのか? そういうのも理由として、少しはあるんじゃねえのか?」

 

 吉村さんに、言われてみれば確かにその通りです。ジョニーさんが仕事をしていた時は、真冬の寒い時期でもカブ吉くんと二人で家を6時に出る事は当たり前にありましたし、ちょっと現場が遠くなると、5時過ぎには家を出るような事も何度かあったように記憶しております。

 去年までの走行データを確認してみると、朝早くから移動をしているような場合では、やはり頻繁にブリーザドレンに溜まったものの排出や清掃が実施されていた事が確認できました。

 カブ吉くんは2010年からそのような環境でジョニーさんと一緒に走ってきたので、この使用状況が普通の事と考えてしまっていましたが、本来のカブ吉くんの使用環境というのは、本当は違っていたのかもしれません。

 この『ブリーザドレンの清掃』というメンテナンス項目は、取扱説明書に『エンジンの性能を維持するためには、定期的なブリーザドレンの清掃が必要です』という記載に加えて、このメンテナンスがホンダの指定する『1年点検整備項目』のひとつである事が明記されています。

 何だかよく解りませんが、要するに『ジョニーさんのように、気温の低い時間も関係なく移動してブリーザドレンに未燃焼ガスの液化したものを溜める人は、定期的に清掃をして下さい。また、それ以外の人も1年に1回は点検及び清掃をして下さいね』みたいなものでしょうか?

 いずれにしろ、燃費や加減速等の具合から判断しても、カブ吉くんのエンジンに不具合が発生しているとは考えにくいので、このまま様子を見ていきたいと思います。これで、来年も同じような状況になれば、『な~んだ、やっぱり俺の取り越し苦労だったんだ』と、ジョニーさんが普通に安心してこの話しは終わりになると思います。

 

 今月最後のお話しは、カブ吉くんの点火プラグが、約12年ぶりにデンソーからNGKに変更になったというお話しです。

 JA44型からの点火プラグは、NGK(CPR6EAー9S)の一種類が標準点火プラグとなっていますが、JA07型のカブ吉くんやJA10型のスーパーカブ110までは、デンソーU20EPR9S)とNGK(CPR6EAー9S)の二種類が標準点火プラグとなっていたのです。

 カブ吉くんに関しては、新車で吉村さんのお店に来た時からデンソー製の点火プラグが装着されていました。また、古い話しですがジョニーさんも自分の乗る四輪の競技車(ラリー車)にデンソーワイドUを使っていたという事もあって、昔からデンソーの点火プラグに何かと縁があるようです。それほど大きな理由ではありませんが、そんな事もあってカブ吉くんには現在に至るまでデンソー製が使われているのだそうです。

 しかし、そんなカブ吉くんの点火プラグをこのタイミングで何故NGK製に変更をするのでしょうか? それは昨年の7月に発表された『デンソーが点火プラグ・排ガスセンサー事業を日本特殊陶業(NGK)に譲渡』という一本のニュースに端を発します。

 ちょうど同じ時期に、長距離ツーリング中のプラグの入手のしやすさ等の話しをジョニーさんと吉村さんでしていたところだったので、『売っちゃうんだったら、もうNGKしかないね』と、言う事で、二人の中ではすでにデンソーからNGKに変更をする事は決まっていたようでございます。

 

 さあ、小さな事かもしれませんが、長距離ツーリングを実施する為に必要な事項が一つひとつ決まって来ているようでございます。

 用意周到なジョニーさんのことなので抜かりはないと思いますが、3月が終わるとたぶんツーリングへの準備もペースが上がって来るのではないでしょうか?

 

 いよいよ桜の咲く季節を迎えます。どなた様も新しい季節の風を感じながら、オートバイをお楽しみ頂けますように祈っております。

                                   管理人

 

2024年2月末日現在 全走行距離 325,144km

(2月走行距離 1,106km 月間平均燃費 58.49km/ℓ )

月まであと 59,256km