スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2020年6月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 沖縄地方ではすでに梅雨が明けていますが、それ以外の地域にお住いの方は『今が、梅雨真っ盛り』という状況ではないかと思います。

 昔の感覚で言うと『梅雨』のイメージは、ジトジトと身体にまとわりつくような雨の降り方を想像するのですが、昨今はタイミングよく梅雨前線が刺激されたりすると、バケツをひっくり返したような豪雨になったりします。

 この6月末から7月初旬にかけては、梅雨前線が本州付近に長く延び、その前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むので、九州から北海道にかけて幅広い地域で雨となります。特に、北海道と東北地域を除くエリアでは、大雨となる恐れもあるようなので、河川の増水や氾濫、土砂災害等からくれぐれも身をお守り頂くようお願い致します。

 また、この時期は日が暮れてからの雨にも充分注意をして頂きたいと思います。

ジョニーさんも仕事の終わりが遅くなったりすると、カブ吉くんと一緒に夜間移動をする場合があります。運悪く大雨と夜間が重なった時などは、安全を確保する為の視界や音の聞こえ方が不十分になったりするので、本当に気を付けて頂きたいと思います。

 特に、夜間に山越えのルートを走行する際は、霧の発生があったり、ただでさえ視界不良の中の走行になると思いますので、落石や土砂崩れなどに細心の注意を払って走行して頂ければと思います。

 ジョニーさんが昔やっていた四輪のラリー競技にも、こんな格言がありました。

『途中まで、どんなに速くうまく走っても、ゴールランプに戻れなければ意味がない』

 奇しくも、スーパーカブの誕生と同じ1958年(昭和33年)に、読売新聞の主催で『日本一周ラリー』というものが開催されました。このあたりが日本の四輪ラリー競技の始まりだと思いますが、初期の日本のラリー競技は、現在のラリー競技とは違い、『指定された区間を、指定された時間で走る』という、リライアビリティ・ランという形で競技が開催されていました。

 「な~んだ、全開で走ってタイムを競ってるんじゃないんだ……」などと簡単に考えてはいけません。皆さんが今、興味をお持ちになっている『スーパーカブ』のタイヤ径が何故『17インチ』なのかという事にもつながりますが、その当時は一般道はもとより、国道も含めてまだまだ舗装されていない道路が本当に多かったのです。

 『カブ吉くん 月まで走れ(小説)-2』の中にも少し書いていますが、ジョニーさんも含めて、東京や神奈川のライダー達が富士山方面を目指す時によく使う『道志みち(国道413号線)』も昔はそんな道の一つでした。

 そこら中にある水深も分からないような大きな水溜りを左右にかわしながら、デコボコだらけの道をそれなりのスピードで走ろうとすると、どうしても車両を壊したり、コースアウトをしてしまったりする事があるのです。

 ゴールランプの100m手前まで一位でも、そこで壊れて止まってしまってはダメなのです。

 家から出掛けた人は、ちゃんと帰らなければなりません。競馬界には『無事之名馬』という言葉もあります。ジョニーさんは、いつもそんな心持ちで走っているそうです。

 皆さまも、本当に注意をされて過ごして頂ければと思います。最近の雨の降り方は、昔と全く違うので……。

 

 さて、それではカブ吉くんの6月の近況報告をさせて頂きます。

 先月の報告の中で、『6月はホタルが見れるといいな』などというロマンティックな事をジョニーさんは申しておりましたが、実際蓋を開けてみたら、時間的には全くそんな余裕もなく、ジョニーさんとカブ吉くんは神奈川県の県央地域からみなとみらい地区にかけてを毎日々々走り回っておりました。

 ジョニーさんの仕事的にも、数年に一度あるかないかという週末の徹夜での仕事が二週ほど続き、その度にカブ吉くんは、みなとみらいの駐輪場に金曜日の夕方から、日曜日の夕方まで一人ぼっちでお留守番となります。

 ジョニーさんは、日曜日の夕方に疲れ切った身体でカブ吉くんの待つ駐輪場までとぼとぼと戻って来ます。そして、カブ吉くんシートを軽くぽんぽんと叩きながら、

『カブ吉、ただいま……』と小さな声でつぶやいた後、カブ吉くんの廻りをくるりとまわりながら、何か以上がないかを確認します。

 問題がなければエンジンを始動して、灯火類の確認をします。そして、それが済むと、後は家に帰るだけです。

 とは言いながらも、練馬まで戻るのに約40kmほどありますので、川崎や環七通り外回りが順調に流れている事を前提としても、約1時間30分ほどのライディングとなります。ジョニーさんは眠気を感じるさせる事もなく、的確な操作でカブ吉くんと自身を家まで運んで行きます。

 ライダーというのは、不思議なものだなと管理人は思います。カブ吉くんの待つ駐輪場に入って来た時のジョニーさんは、結構ヘロヘロな足どりだったような気がしたのですが、自分の荷物をビジネスボックスの放り込み、ヘルメットをかぶってグローブをはめながらカブ吉くんの廻りを点検し始めた時には、もう目の輝きが違っているのです。

 もっとも、オートバイというのは本来そういうものなのだと思います。怪我をしない為にも、ある程度の緊張感を持って乗らないといけない乗り物なのです。

 ちょっとめんどくさい感じもしますが、そうしてやると、うまく乗れた時に、それが逆に大きな喜びや感動に、そして最終的に自分の身を守る事にもつながって行くのです。

 海外の道路は自分で走ったことがないので分かりませんが、日本の道路のマンホールの位置というのは、どうしてみんなライダーが通りたい走行ラインの上にあるのでしょうか? 大体コーナーにあるマンホールは、クリッピングポイント(公道にそんなものがあるか分かりませんが)あたりにあります……。それが、この梅雨の時期は特に気になってきます。また、路面上に描かれたペイントもとてもよく滑りますので、こちらも注意しないといけません。カブ吉くんくらいのパワーでも、発進の時にペイントにのった状態で不用意にスロットルを開けると、たまにリヤがホイールスピンをする事があったりします。

 先日もジョニーさんは、第二京浜の鶴見の辺りで、道路のグレーチングの上に乗ったカブ吉くんのリヤホイールを空転させながら、

『おォッ?! すげぇ~! すげぇ~!』などと言って、はしゃいでおりました。

皆さんは、こんな大人になってはいけません。

 

 話しを、マンホールとペイントに戻します。

 ベテランライダー達は、そういう部分をすべて頭に入れながら、『速度はどのくらいか? 車間距離は? 走行ラインは? ブレーキングポイントは? ほかの車両の動きは?』という様々な状況と、路面のマンホールやペイント位置を一瞬で判断しながらライディングしていきます。当然、自身の乗るマシンのタイヤのコンディション(溝の深さや空気圧等)も含めて、考えて走っているのです。

 文字にすると長くなってしまいますが、ライディング中は、これを次から次へと繰り返して走っているのです。こんな事、緊張感が無くて出来る訳がありません。

 ですから、オートバイという乗り物には、無事に目的地に到着した時に、他の乗り物ではなかなか味わう事の出来ない、心地よい疲労感と感動があるのだと思います。

 まぁ、ライダーの中にも、雨の日は絶対に乗らないというライダーもいるので管理人は全面的にお勧めする気はありませんが、空を飛んだりするようなハードルの高さはありませんし、比較的簡単に出来る非日常体験の中では、結構上位にはいる楽しさだとは思っています。興味のある方は、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

 今月のカブ吉くんの整備に関しては、エンジンオイルの交換が一回と、あとは毎週末の空気圧チェックとドライブチェーンへの給油というメンテナンスが実施されました。

 エンジンオイルの減り方は、やはり1000km走って100ccくらいの減り方です。また、気温がもう少し高くなってくると、当然ながら消耗する量も増えるのではないかと思われます。

 ドライブチェーンに関しては、交換してから約8000km走行して、途中三回ほどチェーン張り調整をしましたが、初期伸びはほぼ止まったようです。

 しかし、この梅雨の時期はちょっと気を抜くとすぐにドライブチェーンのサイドプレート辺りに錆が浮いてきたりします。

 ジョニーさんも新型コロナウイルスの影響もあり、在宅で仕事をする機会が増えてきています。そのような理由もあって、カブ吉くんと毎日走らなかったりすると、途端にカブ吉くんのドライブチェーンにも錆が出て来てしまいます。

 こんな事を見ていると、やっぱり毎日乗ってやる事が、オートバイを長く使い続ける為の、一番の秘訣なのだなぁと今更ながらに思い知らされます。

 

 カブ吉くんは、2010年7月15日からジョニーさんと一緒に走り始めて、ほぼ10年の月日が経過しました。

 走り始めた当初は、ひと月に走る距離を2000kmくらいに考えていたので、10年後は、距離的に24万キロぐらいまで走れていればいいなぁなどと、漠然と考えていました。そういう意味では、今月末で24万8千キロまで走れたというこの予想を上回る結果は、大変に上出来だと思います。

 10年間、雨の日も風の日も走り続けたカブ吉くんの外装の状態は、リヤフェンダーの左側の部分に紫外線による白化が若干進んでいますが、それ以外の部分はまだまだ十分にきれいな状態を保っています。もっとも、新車のように綺麗という意味ではありません。10年間走り込んだ綺麗さとでも言うんでしょうか? 使い込まれたものの味が大分感じられるようになってきた気が致します。

 そのあたりは、また来月の報告で詳しくお話しさせて頂く予定です。

 

 それでは皆さま、巷では再び新型コロナウイルスの感染拡大が問題になり始めてきましたが、くれぐれもご自愛くださいますように祈っております。

 

                                    管理人

 

2020年6月末日現在 全走行距離 248,110km

(6月走行距離 2,021km 燃費 60.45km/ ℓ )

月まであと 136,290km

 

 

 

 

 

2020年5月 カブ吉くん近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 5月25日に、全都道府県の緊急事態宣言が解除されました。しかし、都道府県を跨ぐ移動に関しては、全く制約がなくなった訳ではありません。

 特に緊急事態宣言の対象地域として、最後まで残ってしまった東京、神奈川、埼玉、千葉、北海道では、6月1日以降でも不要不急の移動には慎重さが求められています。

 

 今年のゴールデンウイーク(GW)は、本当にガマンウイーク(おなじGWです)となってしまいましたね。皆さまの中にも、日々自宅で悶々として過ごされていた方が多かったのではないかと思います。心の健康という面から考えても、今まで誰も経験したことがないような状況なので、精神的なバランスを取るだけでも、大仕事ではなかったのかと案じております。

 ジョニーさんは、このゴールデンウイークに予定していた仕事が延期になってしまったので、お休みが出来る事になったのですが、そうは言ってもカブ吉くんと遠くに走りに行く訳にもいかず、やはり悶々とした日々を送っておりました。

 例年だと5月という月は、ジョニーさんとカブ吉くんにとって1年間で一番走行距離が多くなる月なのですが、今年は全く様子が違っていました。

 振り返ってみると、今までの5月で一番走行距離が多かったのは、2015年の『九州ツーリング』を実施した時で、その時は月間走行距離4,808kmを記録しました。

 しかし、今年は5月18日の時点でも、まだ634kmしか走っていないという、未だかつてないくらいの、大変に低調な状況でございました。

 

『こりゃ~、下手すると初めて月間1,000キロいかないかもしれないな~』などと、ジョニーさんが言い出したので、カブ吉くんもかなり複雑な気持ちだったのではないでしょうか?

 4月の月間走行距離も、やはり新型コロナウィルスの影響で1,342kmとちょっと少な目だったので、カブ吉くんは『5月は少しでも多く走れるといいなぁ~』などと思っていたようですが、逆にますます走行する機会が減ってきてしまいました。

 それでもジョニーさんは、いろいろな制約がある中ではありますが、そんなカブ吉くんを連れ出して『環七通り一周ツーリング』など企画しては、『早朝』や『真夜中』などとバージョンを微妙に変更させながら、結構頻繁に走る機会をつくってくれていました。

 ほかのライダー達はどうなのかというと、さすがに真夜中の時間帯にあまり見かける事はありませんが、昼間の時間帯に環七通りを走っていると、なんだか今までよりずいぶん多くのオートバイ達が走っているような気が致します。ジョニーさんは、非常によく環七通りを利用するので、今までとの状況の変化を敏感に察知します。

『やっぱり、走るとこ無くなってきちゃったからな~、都内のライダー達の考える事は、俺も含めてみんな一緒ってことなんだな~』ジョニーさんは、そう言いながら苦笑いをしています。

 

 自由に好きなところ走れると言う事が、どんなに素晴らしい事だったのかを今こうして考えてみると、『もう少し真剣に、いろいろな物を目に焼き付けながら走っておけばよかったかなぁ……』などと、ジョニーさんは今更ながらに思ったりしているようです。

 ジョニーさんの好きな歌で、竹内まりやさんの『人生の扉』という曲があります。その歌詞の中に、

『信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら

 どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ』

という、一節があります。

 今、まさにジョニーさんはそんな心境なのかもしれません。

 

 きっと、もう暫くの間は、こんな工夫をしながら走って行かないといけないのだと思います。

 以前のように、どこにでも自由に走って行けるようになるには、まだかなりの時間が掛かってしまうかもしれません。でも、大変悲しい事ですが、これが自然の摂理であるならば、それはそれでしょうがないことのような気が致します。

 

 人類には、たびたびこのような感染症に襲われて来た歴史があります。

紀元前から存在する天然痘マラリヤ結核に始まり、14世紀にヨーロッパを中心に流行し、2,500万人くらいの人々が亡くなったと言われるペストや、約100年前に大流行して世界で4,000万人以上が死亡したと推定されるスペイン風邪など、人類の歴史は感染症との戦いの歴史と言ってもいいくらいのものなのです。

 現在の日本では、死因の大きな割合を占めるのは、皆さまもよくご存じのガン、心疾患、脳血管疾患などです。

 しかし、第二次世界大戦前の昭和10年(1935年)の死因の第一位は、結核です。そして、今年に開催予定だった2020年東京オリンピックも幻となってしまいましたが、80年前のやはり幻となってしまったアジア初の『東京オリンピック』の開催予定年であった昭和15年には、なんとその結核で153,154人の方がなくなっています(開催されなかった理由は、結核の流行ではなく、支那事変の影響を受けて日本が開催を返上からです)。

 さらにそこから10年経過した、終戦後の昭和25年になっても、まだ12万1千人以上の方が亡くなっています。その後、抗生物質ストレプトマイシンが普及して治療の途が開け、BCGワクチンの普及や生活水準の向上などによって、ようやく結核による

死亡者は激減する事になるのです。

 昭和33年(1958年)から『スーパーカブ』が世の中に登場しますが、その時期でもまだ年間3万人くらいの方が亡くなっています。そして、昭和50年代以降になって、ようやくその死亡者は年間1万人を下回るようになります。

 皆さまもよく知っておられるであろう『となりのトトロ』に出て来る、サツキとメイのお母さまの病気は結核です。そのようにちょっと前までは、結核という感染症は人間のすぐそばに普通に存在しておりました。

 そして、この結核という感染症は、現在でも毎年約18,000人ほどが発症し、その約10パーセント前後の方が亡くなっていると言われています。決して、過去の病気になってしまった訳ではありません。

 21世紀に入ってからも、インターネットカフェカラオケボックス、ライブハウスやパチンコ店などから感染の事例が出続けていますし、また、同時期に抗結核薬が効かない薬剤耐性を持った結核菌の報告もされています。

 ツーリングなどに行った時に、インターネットカフェを利用されるライダーもおられると思いますが、結核は空気感染(飛沫核感染)と言われています。そのような場所では新鮮な換気が行われずに、汚れた空気が循環しているところも多いようなので、十分に注意をしなければなりません。

 私たちの身近なところに感染症は常に存在している事を再確認しながら、新型コロナウイルスの事を考えてみると、皆さまもそうではないかと思いますが、ジョニーさんも今年の3月以前と比べると、生活や仕事のスタイルがガラッと変わってしまいました。

 世界の国々の対応を見ても、2009年の新型インフルエンザのパンデミックの時とは明らかに違っています。

 今回のように、大きな都市がロックダウンされてしまうような事態は、その当時はほとんどなかったのではないかと記憶しております。

 幸いにして日本が位置するアジア地域では、米州や欧州に比較すると全体的な死亡者数が少ないのでなんとかなっている感じもしますが、10万人当たりの死亡者数で比較すると、日本の0.56人という数値は、アジア地域ではフィリピンの0.77人についでワースト2位の記録だそうです。まだまだ油断はしない方がよさそうです。

 緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルスの感染がなくなった訳ではありませんので、今後も新しい生活のスタイルを模索して行かなければなりません。

 これは、今まで誰も経験したことがない事なので、簡単な事ではないのは容易に想像が付きます。しかし、それでも一人一人が、真剣に考えていかないといけない事なのではないかと、管理人は思います。

 

 カブ吉くんの近況報告に話しを戻したいと思います。

5月中旬までは全然距離を伸ばせなかったカブ吉くんですが、それ以降は、ジョニーさんの仕事のお供で神奈川県の県央地域から三浦半島方面、そして茨城県つくば市などに出掛ける事になりました。

 一日の走行距離も、140~150kmを走る事もあり、結果的に5月下旬だけで一気に1,100kmくらいを走る事になりました。

 今月のメンテナンスとしては、5,000km毎のプラグ交換とエンジンオイルの交換がありました。

 プラグの状態は、いつも通りきれいに焼けており問題はありませんでした。エンジンオイルについては、暖かくなってきたせいか、ちょうど1,000kmくらい走った時点でLレベルまでオイルが減っていたので、200cc程補給しています。そこから更に1,000km走ったオイル交換時点では、Mレベルの位置を示していました。

 この時期になると、信号待ちをしている時にオイルの焼ける臭いを結構頻繁に感じる事があります。マフラーからの煙も微妙に出ていたりします。

 ジョニーさんも吉村さんも、『1,000km走って、ゲージに全くオイルが付かないくらい減るようになったら、次の事を真剣に考えないといけないかなぁ~』などと、言っておりますが、一体どうなっていくのでしょうか? 新しい展開になかなか入って行きませんが、皆さまもう少々お待ちくださいませ。

 

 さあ、季節はいよいよ梅雨の時期を迎えます。

 ジョニーさんは、このちょうど梅雨の時期しか見る事の出来ない『ホタル』を、東京都で見れるところがあるという情報を聞きつけてきたので、『走るのに、どうせ合羽着なきゃいけないんなら、そんな楽しみがあってもいいねぇ~』などと言っております。

 いつもと違った梅雨のライディングとなるかも知れません。楽しみな事です。

 それでは、皆さまも今年も鮮やかなカラーデザインのレインウェアに身を包み、非日常の梅雨のライディングをお楽しみ下さい。

 

                                   管理人

 

2020年5月末日現在 全走行距離 246,089km

(5月走行距離 1,744km 燃費 59.00km/ ℓ )

月まであと 138,311km

 

 

2020年4月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 2月初旬に横浜港に入港した、客船『ダイヤモンド・プリンセス』に端を発した『新型コロナウイルス』感染拡大の問題は、さる4月7日に改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府兵庫県、及び福岡県の7都府県に対して、期間を5月6日までとした緊急事態宣言が出される結果となりました。

 そして、その9日後の4月16日には、その緊急事態宣言の実施区域が、全都道府県に拡大されています。

 この記事を書いている4月30日時点での国内での感染者数は、14,088名(前日比+140)、死亡者数415名(前日比+26)、退院者数3,466名(前日比+92)となっております。

 これらの数値を厚生労働省の発表しているグラフで見てみると、4月の下旬に入ってから若干の鈍化が感じられますが、まだまだ予断を許さない状況にあるようです。

 新型コロナウイルスへの感染経路は、やはり『接触』と『飛沫』からというのが主と考えられますので、皆さまにはそれにかなった『しっかりとした手洗い』や『人と、出来る限り一緒にいる機会や時間を減らす』と言う事を念頭に置いて、ご自愛頂ければ幸いでございます。

 5月6日を一応の期限としている緊急事態宣言も、恐らく期間が延長されることとなる旨、報道もされております。

 先月も申しましたが、こういう事態になりますと様々な情報が世界を駆け巡ります。当然、その情報の中には有益なものもあれば、そうでないものもございます。どうか、皆さまにはくれぐれも一つひとつの情報の真偽を確認し、もう暫くのあいだ慎重に行動をしながらお暮し頂ければと思います。

 

 それでは、4月のカブ吉くんの近況報告を始めさせて頂きます。

 今月の大きなメンテナンスとしては、まずリヤタイヤ及びリヤブレーキシューの交換がありました。

 今年は、早々にゴールデンウイークを利用したツーリングの計画がなくなってしまいましたが、カブ吉くんのリヤタイヤは2014年以降、毎年この時期に必ず交換されています。

 その時々で計画された、ゴールデンウイークの中距離や長距離ツーリングを安心して走れる事とういうのが第一の理由となります。そして、もう一つがその後に控える梅雨の時期を、トレッドのしっかりあるタイヤで安全に走りたいというジョニーさんの考えがあるからです。

 カブ吉くんの履いているリヤタイヤは、2012年の6月以降ずっ~と同じ銘柄が使われています。『ブリヂストン EXEDRA G556』というタイヤです。

 このタイヤは、典型的な高耐久タイヤです。サイズは、『2.50-17 38L』の一種類しかありません。スーパーカブに詳しい方ならご存知だと思いますが、このタイヤは『プレスカブ50』のリヤに使用されていたタイヤなのです。

 新聞配達用のスーパーカブのリヤに使うタイヤですが、50ccのリヤですから当然二人乗りをする事は考慮に入っていません。こんな事をたらたらと書いている間に、勘のいい方はお気づきになられていると思います。そうです、カブ吉くんの純正リヤタイヤで設定されている荷重指数より、こちらのタイヤは数値が若干低いのです。

 JA07型スーパーカブの標準のリヤタイヤ仕様は、スーパーカブ90などと同じで『2.50-17 43L』となります。速度記号の『L』は一緒なので問題はありませんが、荷重指数は『5』ほど、微妙に足りていません……。

 まぁ、カブ吉くんのリヤキャリアには純正のビジネスボックスが付いているので、頻繁に二人乗りをする事はないのですが、そうではない方や、新聞よりも多量(重い)の荷物を日常的に運ばれる方は少し気にされた方がいいかもしれません。

 ちなみに、参考までに荷重指数の具体的な数値を示すと、純正仕様の『43L』は、『155kg(43の部分)の物を120km/h(Lの部分)で運ぶことが出来る』という意味になります。それに対して『38L』は、『132kg(38の部分)の物を120km/h(Lの部分)で運ぶことが出来る』という具合に、23kg分の荷重部分が減少しています。『メンテナンス フロント廻り編その二』でも書きましたが、JA07型スーパーカブの荷重分布は、二名乗車時でフロントに56kg、リヤで147kgです。純正仕様では、この数値をクリアする為に『43L』の荷重指数を持つタイヤが使われているのです。メーカーとしては、当然の選択となります。

 耐荷重という意味で微妙に数値的に不足ではありますが、そんな事も念頭に置きながら、ジョニーさんは『自分が一年間に走る距離と、タイヤ交換頻度を比較した時に、カブ吉に履かせるタイヤは一体どのタイヤがいいんだろう?』と、考えてみました。

 ジョニーさんは、カブ吉くんと2010年の7月から走り始めて、大体今まで月平均で約2000kmくらいの距離を走っています。一年間で計算すると、おおよそ24000kmになります。そして、出来ればリヤタイヤの交換は、年一回で済ましたいと思っています。

 ジョニーさんは、吉村さんと相談しながら数種類のリヤタイヤを装着してみたのですが、この条件をクリア出来たのは、結局『ブリヂストン EXEDRA G556』だけだったのです。

 今回は、23000kmを走行して残り一分山での交換となりましたが、2015年の『九州ツーリング』の時に装着していたタイヤは、翌年の2016年4月の交換まで、約31000kmを走りました。このくらいの距離が走行出来ると、『日本一周ツーリング』も、前後1セットのタイヤで行けてしまうかもしれません。それは、とても素晴らしい事です。

 路面のグリップに関しても、ごく普通の性能を持っているので、晴天や雨天のシーンでも常識的なライディングをする限りは問題ありません。しかし、乗り心地に関しては、サイドウォールの剛性がかなり高いので、人によっては若干硬く感じる事があるかもしれません。

 また、この素晴らしい耐久性を持つタイヤなのですが、ひとつだけ気になる点があるので、それをお伝えしておきます。

 それは、ジョニーさんのように割合短い期間で距離を多く走って、一年くらいでタイヤ交換をされる方にはとてもいいタイヤだと思うのですが、あまり距離を走られない方ですと、何年も装着している間に、サイドウォールに結構細かいヒビが出て来るので気になるかも知れません。その部分だけ注意して頂ければ、大丈夫だと思います。

 次に、リヤタイヤを脱着するタイミングで、同時交換となるリヤブレーキシューですが、これも一年間使用していると、ブレーキシューの中央部分で残り2mmくらいまで減って来てしまいます。ジョニーさんのライディングスタイルが、リヤブレーキを非常によく使うライディングなので、こちらもタイヤと同様に一年に一回の交換です。

 2月に実施した『24万キロ整備』で、事前にかなり減っていたブレーキカムも交換してあったので、これでリヤブレーキのフィーリングは完璧になりました。

 

 それから、タイヤ交換とはまた別のタイミングのメンテナンスとなりましたが、今月はエンジンオイルの交換に合せて、カムチェーンテンショナ関係の部品を一部交換したので、こちらも報告させて頂きます。

 『24万キロ整備』で、あのガチャガチャと非常にうるさかったドライブチェーン及び前後スプロケットの交換をした話しは既にさせて頂きましたが、この交換が、また別の問題を生むとは、正直思っておりませんでした。

 じゃあ、その問題とはいったい何かというと、『ドライブチェーンの音が静かになったら、今度はカムチェーンの音が気なってしょうがない』という問題です。

 前回カムチェーンテンショナ関係の部品を交換したのは、2018年の11月で、走行距離が212,000kmの時でした。まだ、交換してから距離的には3万キロくらいしか走っていないのですが、一体どうしてしまったのでしょうか?

 ジョニーさんは吉村さんと相談して、いつもの交換部品である『テンショナスプリング』と『プッシュロッド』の先端に付ける樹脂部品以外に、初めて『プッシュロッド』本体も念のために交換して見る事にしました。

 エンジンオイルの交換に合せて外されたカムチェーンテンショナ関係の部品を確認していってみると、テンショナスプリングの自由長は、まだ3万キロ強しか走っていないにも関わらず、使用限度である109mmを若干下回る、108.13mmという数値でした。前回交換した際に記録した105mm(約15万キロを無交換で使用しました)という数値程ひどくはありませんが、3万キロくらいを目安に、カムチェーンがうるさく感じてきたら、これからは迷わず交換した方がいいのかもしれません。

 それから、カムチェーンテンショナアームを押し上げている、プッシュロッド先端の樹脂部品は、いつも通りのしっかり凹んだ摩耗状態で、これは予定通り要交換で問題ありません。

 そして、初めての交換となる一番気になっていたプッシュロッド本体は、サービスマニュアルの指示する上部、中央部、下部の三か所をマイクロノギスで測定をしてみたのですが、どの部分についても12.00mm(使用限度は11.94mmに設定されています)をキープしており、特別な問題はありませんでした。

 チェックバルブについても、詰まり及び損傷などはなく、部品としての機能に全く問題はありませんでした。

 まぁ、今回は勢いで頼んでしまったので、交換する事にしましたが、『プッシュロッド』に関しては、恐らく月まで走っても問題が発生するようなレベルではなかったと思います。

 以上の部品を交換したカブ吉くんは、『もっと早く交換してあげれば良かった』と、思わずにはいられないくらい、一気にカムチェーンの音が静かになりました。

 吉村さんのお店を出たジョニーさんは、少し走って調子を診たらすぐに家に帰るつもりだったのですが、そのカムチェーンの音の静かさに気を良くしたのか、青梅街道を新宿まで足を延ばした後、今度は甲州街道から東八道路を下って三鷹を廻り、上石神井から千川通りで自宅に戻るという、何だかよく分かりませんが遠回りをしながら、楽しそうに走っておりました。

 乗り役のジョニーさんがご機嫌だと、カブ吉くんはとても嬉しそうです。このコンビで、いつまでも事故なく走り続けられる事を、管理人は祈っております。

 

 季節は、オートバイに乗るには最高の5月を向かえます。しかし、残念ながら今年はツーリングで日本全国にある素敵な場所や、あなたにとっての大切な場所を訪れる事は難しいかもしれません。

 皆さま、もう暫くは我慢の日々が続きそうですが、決して慌てる事無く、感染に気を付けてお過ごし頂くように願っております。

 

 このブログが、皆さまのお役に少しでも立てばれ幸いでございます。

 

                                    管理人

 

2020年4月末現在 全走行距離 244,345km

(4月走行距離 1,342km 燃費 55.73km/ ℓ )

月まであと 140,055km