スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

カブ吉くん メンテナンス(ハンドル廻り編)その一

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 今日は、ハンドル廻りのメンテナンスについて少しお話しをしたいと思います。

しかし、ただ『ハンドル廻り』と言っても、一体どこら辺の事を指しているのか、何か今一つピンとこない感じがあります。それなので、現在までにカブ吉くんに実施した『ハンドル廻り整備記録』なる一覧表を作ってみました。下記に貼り付けますので、ちょっとご覧になって頂けると幸いです。

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 2010年7月から走り始めてから現在に至るまで、『カブ吉くんのハンドル廻りは、こんな整備(部品交換等)がされて来たのか』というのが良く分かって頂ける事と思います。

 今日からは、この中から順番に、ヘッドライトバルブ、スピードメータ関係及びスイッチ類について話しをして行きたいと思います。

 

【ヘッドライトバルブ】

 JA07型スーパーカブでは、同車種シリーズとして初めて『マルチリフレクターヘッドライト』が採用されました。当然、歴代のスーパーカブの中では一番のヘッドライト性能を持っている筈です。JA07型となり様々な機能が変更になったスーパーカブ110ですが、ジョニーさんはこの『マルチリフレクターヘッドライト』に関しては、特に期待を持っておりました。

 しかし、『カブ吉くん 月まで走れ(小説)-3』の中でも触れていますが、ジョニーさんがカブ吉くんに乗るようになって真っ先に感じたことが、『う~ん、ライトがまだ、微妙に暗いんじゃないの?』という感想だったのです。

 

 カブ吉くんが走り始めた2010年7月、慣らし運転のほとんどは夜間走行でした。そして翌月の8月には、毎週『道志みち』を通って富士山まで湧水を汲みに行くというツーリングを実施するようになっていました。

 この『水汲みツーリング』ですが、昼間だけの移動なら良いのですが、場合によっては夜間の走行を余儀なくされる時もあります。そうすると、この真っ暗な『道志みち』が、逆にヘッドライトの格好のテストの場となるのです。

 8月の初旬から中旬にかけて、ジョニーさんとカブ吉くんは3回の『水汲みツーリング』を純正バルブで走行しました。市街地走行ではあまり問題を感じないのですが、『道志みち』に入りメインビームでの走行が主体となると、その問題が持ち上がって来ます。純正バルブでは、どうしてもボーっと遠くを照らしてはいるのですが、その中の照射する中心に芯が出ないのです。

 個人的な好みもあるのですが、ジョニーさんはこういう照射パターンがあまり好きではありません。そして、その結果として『夜間走行のアベレージを安全に向上する為には、もう少しヘッドライトの性能を上げたいよな~』という結論になったのです。

 しかし、そうは言いながらもJA07型スーパーカブの耐久性を確認する意味で基本的にノーマルから大幅に改造はしない事が大前提ですので、その対応策は結局ごく限られたものになります。そして、その問題をクリアする方法が、純正バルブと消費電力が全く同様の『高効率バルブ』への変更です。

 この『高効率バルブ』への変更は、ロービーム時の照射範囲がやや狭くなる問題はありましたが、メインビーム使用時の照度がやや向上し、純正バルブに比べてややはっきりと照射される中心に芯が出来ている事などが確認できました。

 それでも、ジョニーさんの求めるヘッドライト性能を100%と考えた場合、ノーマルでは60パーセントくらいの評価にしかならないようですし、それを『高効率バルブ』に変更したとしても、『それでも、ようやく70パーセントくらいかなぁ』という、結局まだまだの評価にしかならないようです……。昔とった杵柄ではありませんが、元ラリー屋さんのライト評価は、夜間走行の本職でもありますので、カブ吉くんにはかなり厳しいものがあります。

 また、この『高効率バルブ』には、純正バルブと比較して大きな問題点がありました。それは、バルブの寿命の問題です。純正バルブは、吉村さんに聞くと『あまり切れねぇな~、4万キロくらいは持つんじゃねぇか~?』という回答を頂きました。

 一覧表を見て頂けると分かるのですが、カブ吉くんは2019年4月までに14回も交換しています。特に2014年ごろ迄は、1万キロくらいしか寿命がありませんでした。しかし、どうした事か2015年以降に交換した同じ『高効率バルブ』たちは、軒並み2万キロを超える寿命となっています。

 製造メーカー様が、耐久性(特に振動の問題)に関する部分を、何か変更されたのかもしれません。そうであれば、それはそれで大変うれしい事です。ヘッドライトバルブ1本にしても、決して安い値段ではありませんし、『中・長距離ツーリングの途中でバルブが切れちゃうとシャレにならないからな~』と、ジョニーさんも言っておりましたから……。

 

 そういう事で、ヘッドライトバルブに関しては、しばらくはこのまま『高効率バルブ』を使い続けていく予定のようです。

 でも、先日ジョニーさんと吉村さんの会話を聞いていると、こんな話しが耳に飛び込んで来ました。

 

『ねぇ、吉村さん、カブ吉のヘッドライトユニット径って130mmだったよね?』

 

『あぁ、確かそうだったと思うな』吉村さんが返事をすると、

 

『そうだよな~、ちょっと加工すれば昔の丸目4灯のライトユニットが使えそうな気がするんだよな~』ジョニーさんは、頭の中で想像を巡らせているようです。

 

『でも、H4だぞ……』吉村さんが、すかさず答えます。

 

『まぁ、バルブは適当に加工出来るからね~』ニヤリとするジョニーさんでした。

 

 ACジェネレータの発電容量の問題もあるので、なかなか簡単にいい方法が見つかる訳ではないのですが、ジョニーさんの頭の中には何らかの秘策があるようなので、ひょっとするとそのうち実現の運びとなるかもしれません。

 補助灯を追加するというような単純な方法ではなさそうなので、今後の展開を楽しみにしていたいと思います。

 

(その二)に続く

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