スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2023年1月 カブ吉くん 近況報告

 皆さんこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 カブ吉くんのシリンダーとピストン関係の部品交換が実施されてから、約一年が経過しました。部品交換後の走行距離は、約2万2千キロになります。

 

「ま~だ、なんかちょっと重い感じがするかな~。でも、もう一万キロくらい走ればね……、たぶん夏ごろにはもう少し軽やかに回ってくれるようになるんじゃないかな……」

 

 正月休み明けに吉村さんのお店に遊びに来たジョニーさんが、カブ吉くんのエンジンの状態を吉村さんに伝えます。

 

「まあ、ジョニーは新車から走り始めた翌年も、『なんだか3万キロ超えたら、すごくいい感じになってきた~』なんて、えらく喜んでたからな~。今回も、やっぱりそんなパターンなのかもしれねえな……」

 

「吉村さん、よくそんな事覚えてるね~。あの震災のあった2011年の後半は、けっこう買出しだとかで西の産地の野菜なんかが欲しくて、山梨の方に買い物に出掛けてたからね……。上野原あたりで良い物が手に入ればいいんだけど、ない時もあるからね……。そうすると、道志まわって富士吉田のスーパーまで足を延ばすんだけど、当然道志みちを走れば、必然的に山伏の手前の坂道も上がる事になる訳なんだけど、今考えてみても、本当に3万キロ超えたあたりからはガンガンと登るようになったんだよね~、まじ嬉しかったな~」

 

「しかし、カブ吉の『JA07E』っていうエンジンは不思議なエンジンだな……。普通は、小排気量のエンジンが3万キロ過ぎてからが本調子なんて、考えられないもんな~。それに、ジョニーが言うようにJA07型になってから10万キロ超えて走ってる連中も結構いるみたいだしな……。カブ90でも、いなかった訳じゃないけど、ここまで多くはなかったような気がするな~」

 

 どうやら、ジョニーさんと吉村さんの話しを聞いている限りでは、カブ吉くんのエンジンの調子はまったく問題がない状態のようです。

 昨年の1月の月間平均燃費は、交換したシリンダーとピストンの慣らしの為に、ひと月の間に三回も三浦半島ツーリングに行ったりしていたので、59.27km/ ℓ という1月としては過去最高の燃費を記録しています。

 しかし、今年はまったくそのような催しもなく、日々淡々とした走りに終始していたので、昨年の数値より約1.5km/ ℓ ほど低い57.70km/ ℓ という数値となりました。

 60km/ℓ を超える燃費も、昨年の1月は10回給油したうちの4回が60km/ℓ を超えていたのですが、今年は残念ながら1回もありませんでした。そのような事から推察すると、もっともっと悪い燃費が記録されるような気もいたしますが、今月の給油回数10回の数値はすべて55km/ℓ ~59km/ℓ 台に収まっており、とても安定したものでした。

 本来、この時期に60km/ℓ 以上の燃費を記録するには、ツーリング等に行かないとなかなか難しいものなので、都区内や近隣市街地を主な走行エリアとしているカブ吉くんにとっては、この燃費は十分な結果としてとらえる事が出来るのではないでしょうか。

 また、燃費の向上に非常に大きな役割を担うドライブチェーンの現在の状態は、交換後に約6千キロを走行して、ジョニーさんの正月休み中に二度目の張り調整も実施されています。

 現時点でのリンクの固着等はまったくなく、今回のドライブチェーンはたぶんあと一回くらい調整をしてやれば、伸びは落ち着きそうな気がいたします。

 24万キロから30万キロまで使用していたドライブチェーンと比較しても、今回の

ドライブチェーンの方が初期伸びも少なく、状態もいいようです。

 現在カブ吉くんのドライブチェーンは、ジョニーさんが自分の部屋のどこかから出て来た15Wー50(新品)のエンジンオイルでメンテナンスされています。

 ギヤオイルと比較すると、エンジンオイルでは何だか少し柔らかそうな気がするのですが、ジョニーさんに言わせると『15Wー50は、ギヤオイルの90番くらいに相当するから大丈夫だよ』などと、言っておりました。

 本来は、エンジンもドライブチェーンも良い状態であれば好燃費が期待できるはずなのですが、もしその通りにならないとすれば、ひょっとすると、その原因は今年の冬の寒さなのかもしれません。

 

 1月下旬の天気予報では、『今週は10年に一度の強烈な寒気が流れ込んでくるでしょう』などと、さかんに言っていました。 それを聞いていたジョニーさんの顔は、どんどん引きつっていきます。

 しかし、人間と言うものは本当に不思議な生き物です。

『明朝が今年一番の最低気温を記録するでしょう』なんて聞いてしまうと、ジョニーさんは逆にうきうきしながら早起きをしてしまったりするのです。

 

 1月26日の朝、5時30分にジョニーさんはゴソゴソと起き出して、カブ吉くんのところへ向かいます。

 前日の25日は、東京でも日中の気温が4℃くらいまでしか上がらず、本当に寒い一日でした。ジョニーさんは、この時点で最低気温を記録するのは明朝であると確信していたのです。

 

「カブ吉~、おはよう。さ~て、何℃になってるかな~?」

 

 このオジサン、朝からなんだか気持ち悪いですが、パジャマの上に着た防寒コートのポケットの中からごそごそとカブ吉くんのキーを取り出し、メインスイッチをオンにします。そして、カブ吉くんのスロットルグリップ脇の外気温度表示に目を凝らします。

 

「うひょう~、ー4.4℃だ~! 寒い、寒い……」

 

あっと言う間にジョニーさんは家の中に戻って行ってしまいました。

 

 確かに天気予報の言うとおり、ジョニーさんの住む練馬で、このー4℃台の気温はあまり記憶にありません。本音を言えば、きっとジョニーさんはこの日は仕事に行きたくなかったのではないでしょうか?

 しかし、この日のジョニーさんは、いつもの川崎への出勤が決まっていたので、7時過ぎにカブ吉くんに乗るための身支度を整え、再びカブ吉くんのところへ現れます。

 この時点でも、気温はまだー3.5℃です。

ジョニーさんは、路面の凍結に十分に注意を払いながら、慎重にライディングをしていきます。

 そして、8時半くらいに川崎の仕事先に到着したのですが、その時点でも気温はまだー0.5℃だったそうです。

 ジョニーさんとカブ吉くんの主な走行エリアである地域で、朝の通勤とは言え、走り始めから終わりまで氷点下というのは、なかなか経験出来ない事です。

 

 長々と今年の冬の寒さについて書いていますが、ここで問題になるのは人一倍寒がりなジョニーさんは、グリップヒーターを切る事はなく、カブ吉くんに乗車中は常時全開にして使っているという事です。当然カブ吉くんのACジェネレーターはフル稼働になります……。これでは、当然燃費は伸びません。その原因は、ジョニーさんの寒がりにも一因があったというお話しでございます。

 まあ、そんな事を言いながらも来月も中旬以降になれば、ジョニーさんの大嫌いな寒さも、少しは和らぐのではないかと思います。

 そして、カブ吉くんのフロントタイヤのスリップサインがぼちぼち出てきそうなので、ジョニーさんは来月に交換を予定しているようです。

 ちょっとずつでもいろいろな良い条件が重なってくると、カブ吉くんの2月の燃費は、昨年以上の数値が記録されるかもしれません。期待して待つ事にいたしましょう。

 

 

 最後になりますが、ジェフ・ベックが亡くなりました。先月のペレの訃報に続き、耐久チャレンジ関係者にも衝撃が走っています。特に、ギター小僧だったジョニーさんは再び大きく落ち込んでいるようです。

 ジョニーさん達の年代のギターを弾く人で、『Jeff's Boogie』や『Superstition』のコピーををやらなかった人は、あまりいないのではないでしょうか? そのくらい、特別なギタリストでした。

 偉大なギタリストを失った喪失感は埋めようがありませんが、人の持つ命の儚さを想うと、逆に人は一日一日を真剣に、そして大切に生きなければいけないのだと、つくづく思います。

 

                                    管理人

 

2023年1月末現在 全走行距離 307,862km

(1月走行距離 1,884km 月間平均燃費 57.70km/ ℓ )

月まであと 76,538km