スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2020年9月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チェレンジの管理人です。

 

 9月に入った途端、あの毎日ギラギラとした太陽に照らされ続けた酷暑の8月とは打って変わって、曇天の日や雨の日が増え、気温も随分と過ごし易く感じるようになりました。季節が次のステップに進んだことを実感いたします。

  先月の8月は、数年ぶりに珍しくとんでもない忙しさだったジョニーさんの仕事も、9月の第一週を過ぎた辺りでようやく一段落付いたようで、現在はまた通常の仕事の流れに戻って来ているようです。

 そんな忙しい最中にあっても、ジョニーさんにとってカブ吉くんと共に移動する時間は、何物にも変える事の出来ないとても大切な時間であります。

 仕事やそれ以外の様々な出来事に対応する為にフル回転している頭の中を切り換えるのは、本当に容易な事ではありません。

 楽しい事や良い事ばかりならいいのですが、やっぱりイヤな事も、思い切り悩んでしまうような事も、世の中にはたくさんあるのではないかと思います。

 しかし、管理人が知る限り、ジョニーさんが難しい顔をして、何かに対して思い悩んでいるような姿を見たことは、あまり記憶にありません。

 まぁ、基本的にジョニーさんはポジティブシンキングなのですが、それでも、突発的に起こる様々な問題に対して何か良い方法はないのかと思考をめぐらす時には、要所要所での頭の切り換えが必要となる場面があります。

 一方向からの考え方に凝り固まってしまった頭は、そう簡単に柔軟な思考を取り戻せません。ジョニーさんはそれをカブ吉くん(オートバイ)と一緒に走るという事で、凝り固まった頭をリセットしています。と、言いますか、そこら辺はカブ吉くんに全面的にサポートして貰っていると言ってもいいくらいです。

 どんなに忙しい時でも、ジョニーさんはカブ吉くんに跨った瞬間に、仕事モードから『ただのオートバイ好きのおじさん』に変身してしまいます。先月の繁忙期にも、それは変わりませんでした。それがあるからこそ、ジョニーさんはそれほどストレスも溜めずに、仕事と向き合っていられるのかもしれません。

 ジョニーさんは、目の前にある大好きなオートバイをライディングする事に、本当に一生懸命になるのです。そこには、仕事を含めてそれ以外の様々な事を考えたりする時間が入り込む隙間は、よほどの事でもない限りあまりありません。頭を切り換えるには、こういう時間の過ごし方がとても重要になります。

 ただし、オートバイに乗ったからといって、その後に必ずしも名案が浮かぶ訳ではありません(当たり前の話しです)。でも、たとえ何も浮かばなかったとしても、間違いなく気持ちのリフレッシュは出来ているようです。これが出来ているのか、いないのかは、現代のようなストレス社会を生きて行く上では、とても重要な事だと管理人は思います。

 これはジョニーさんから聞いた話しですが、44年前に大好きだった女性との恋が終わった時に、ジョニーさんはオートバイで長野県の霧ヶ峰を目指したのだそうです。

 走り始めのわずかな時間は、さすがに頭の中で彼女との事を考えたりしていたらしいのですが、10分も走っているとそれも無くなって来るのだそうです。

 たまに信号待ちで、彼女の事が頭の中に浮かんで来ても、クラッチを切り、ギヤをローに入れ、スロットルを開いた瞬間に、すべてが消えてしまうのだそうです。

 国道20号線(甲州街道)の大垂水峠を越えている時などは、コーナーリングに集中しているせいなのか、最初から最後まで一切彼女の顔は浮かんでこなかったそうです。

 『オートバイっていうのは、そういう物なんだよ』っと、ジョニーさんはちょっとカッコつけながら言っていました。

 しかし、そんなハードボイルドなジョニーさんですが、誰もいない季節外れの霧ヶ峰の風の中に一人ポツンと佇み、真っ青な空を見上げた瞬間に、全ての緊張の糸がプツンと切れてしまいます。

 そこからは、その美しい全ての景色が滲んでしまうように、ジョニーさんの目からはいつまでもいつまでも、とめどなく涙が溢れ続けたのだそうです。

 

 さあ、そんな40数年前の素敵(?)な恋の話しはさておき、今月の近況報告をさせて頂きたいと思います。

 9月のジョニーさんとカブ吉くんは、酷暑の8月から一気に変化した、新しい季節の風を感じるライディングをとても楽しんでいたようです。

 今年の8月の東京は猛暑が続き、本当に雨の日が少なかったような気が致します。そして、たまに天気が崩れても、それが長続きするような事はありませんでした。

 しかし、それは9月に入った途端に変わってしまいます。秋雨前線や台風の影響もあって、一日の中で雨が降ったり止んだりするという、グズついた天気の日がとても多くなりました。

 そんな日のジョニーさんは、レインスーツを着たり脱いだりするのが若干めんどくさそうでしたが、それでも大分下がった気温にも助けられて、8月の灼熱の中の熱風が身体中にまとわりつくようなライディングとはまた一味違った、清涼な秋の風を感じるライディングを楽しめる気分になったのだそうです。

 また、今月の走行エリアは、東京都区内から神奈川県県央部、千葉県県央地区がメインとなりましたが、先月程の移動頻度はなく、月間の走行距離も1,632kmという結果となりました。当然と言っては少し寂しすぎますが、この距離の中に『ツーリング』での使用はありません。

 そんな中でも、ジョニーさんの唯一の抵抗として、二回のミッドナイトラン(夜走りです。一回80kmくらい走ります)は、含まれております。

 そして、7月くらいからなんだか突然良くなってしまった月間平均燃費ですが、今月の数値は64.73km/ℓ という結果となりました。

 これは、先月の驚異的な記録には及びませんが、9月としては過去最高の数値となります。

 今までの記録は、先月も書きましたが2011年の9月に記録した64.19km/ℓ というのがありました。この記録は、実は先月に塗り替えられてしまいましたが、『9月』というくくりだけではなく、それまでのカブ吉くんとしての月単位の平均燃費の最高値だったのです。

 少し古い話しになり恐縮ですが、この2011年の9月というのは、夏の暑さが下旬くらいまで続いていて、毎日を過ごすのがとても大変だったのです。しかし、月間平均燃費には、この気温の高さがいい結果をもたらしたことが推測されます。

 そして、もう一つの要因としては、『2011年カブ吉くん走行データ』の記事でも書いていますが、この月に実施された二回のツーリングの内のひとつである『日本海往復日帰り600kmツーリング』も、間違いなくこの燃費に貢献していたことが思い出されます。

 毎日、うだるような暑さの中を過ごしていたこの時期のジョニーさんの頭の中には、1973年の5月にリリースされた中川イサト氏の『お茶の時間』というアルバムのA面の2曲目に入っている、『その気になれば』という曲がずっと流れ続けておりました(『1970年』というアルバムに入っているバージョンとは全然違います)。

 

 水色の眠りの 電車から降りると

 そこはオレンジ色の海

 そんな夢を見ながら 深刻そうな顔をする

 その気になりさえすれば

 夏の終わりの 海がみられるのに

 その気になったら 夏の終わりの海にいられるのに

 その気になったら 夏の終わりの海

           

                作詞:中川イサト

 

 少年のように悶々とした日々を過ごしていたジョニーさんですが、この曲の中川イサト氏の淡々と語りかけるボーカルに寄り添うように存在する、女神のようなバッキングボーカルにいまだに完全にやられ続けているのです(初めて聞いた時から何十年も経つのですが、ジョニーさんはあまり進歩していません……)。

 とうとうジョニーさんは、堪りかねて9月18日の早朝に突然カブ吉くんに跨り、日本海を目指します(何に堪りかねているのか、全く意味が分かりませんが……)。

 国道17号線を埼玉県、群馬県と延々と下り込み、三国トンネルを抜けて新潟県に入ります。そして、苗場、湯沢を過ぎて山を下りた石打で第一回目の給油をします。その後、国道353号線から253号線、そして県道61号線を経由して柿崎の海岸に12時ちょうどに到着しました。ここまでの走行距離は、ぴったり300kmです。

 柿崎の浜辺に立ったジョニーさんは、久しぶりに見る日本海の景色を目に焼き付け、その風を肌で感じた後、大きく深呼吸をして再びカブ吉くんに跨ります。

 帰り道は、同じ道を走るのが嫌いなジョニーさんらしく、県道30号線で新井を経由して、そこからは国道292号線を使い、志賀高原から草津を抜け、長野原から中之条、渋川へと走ります。そして、その後は国道17号線をひたすら上り込んで東京を目指します。三連休の中日だったので、途中の渋滞もあり、最終の練馬到着は23時くらいになったと記憶しています。

 この600kmのツーリングの燃費は、詳細な記録は残っていないのですが、恐らく66km/ℓ くらいの数値だったと思います。

 月間平均燃費を算出するに当たり、月の中にこういうツーリングが入ると、その月の燃費数値はぐっと良くなるものなのです。

 しかし、2020年9月にはそういう燃費が向上するようなツーリングはありませんでした。それにも関わらず、月間平均燃費は0.5km/ℓ ほど良い数値を記録しているのです。

 

 さあ、このカブ吉くんの好燃費は、一体いつまで続くのでしょうか? 10月になると、朝晩の気温もさらに低下していきます。エンジンオイルは、過去とは違う少し硬めの10W-40が使われています。

 ちなみに、今までの10月の月間平均燃費の最高値は、2013年に記録した62.94km/ℓ という値です。この時は、月間で2101kmを走行し、ツーリングなどには行っていません。エンジンオイルは、G1の10W-30が使用されています。

 この2013年10月の月間平均燃費は、そういう条件を踏まえた上でも、この時期としては中々記録する事の出来ない、かなり良い燃費ではないかと思います。

 

 珍しく『燃費』の話しが続いている近況報告ですが、一体、来月のカブ吉くんの月間平均燃費はどうなってしまうのでしょうか? また、ご報告させて頂きます。

 

 秋の長雨もそろそろ終わりそうなので、またオートバイに乗るのに絶好の季節がやって来ます。

 新型コロナウイルスの問題があるので、例年と同じように楽しむことは出来ないかもしれませんが、少しでも清涼な秋の風を感じながら、透きとおった景色を楽しんで頂ければと思います。

 

 それでは、また来月お会いしましょう。

                                    管理人

 

 2020年9月末現在 全走行距離 254,365km

(9月走行距離 1,632km 燃費 64.73km/ ℓ )

月まであと 130,035km