皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。
過去、２０１０年から２０１８年まで『カブ吉くん走行データ』を記事として、９回ほど掲載させて頂きました。
その記事の中身は、その年ごとにカブ吉くんがどうような使われ方をされてきたのかという内容を中心に、印象に残ったツーリングの話しなどで纏められています。
しかし、このブログを２０１８年７月に開設するに当たり、関係者（ジョニーさん、吉村さん、管理人の三人しかいませんが……）は、実際にどのような記事を載せたら、皆さまに信頼を持ってこのブログを読んで頂けるのかという事に、非常に頭を悩ませていたのです。
「俺だって、ネットでいきなり『２０万キロ走りました！ 次の目標は３０万キロです！ 最終的には月までの距離の３８万４千キロを走ります！』って言われてもな～、にわかには信じられんもんな……」ジョニーさんは難しい顔をしながら呟きます。
「まぁ、インターネットの世界だからな、本当もあればウソも当たり前のように書かれてるからな……。ホンダ・カブのウィキペディアなんか見てても、スーパーカブは昔はセミスクーター型モペッドなんて書かれてたし、今でも小型オートバイとモペッドが同じもののように書かれてたりするしな～、いつまでも直んないとこみると、書いてる本人達も違いが分かってねえのかも知れねえな～」吉村さんも困り顔です。
「でも、日本人は七割くらいの人がそういうネット情報を正しいものだと信じているっていう話しもあるからね……」ジョニーさんは、更に難しい顔をして再び呟きます。
「まぁ、その『七割の人が信じている』っていう情報自体も本当だかどうだか分かんねぇんだけどな～。なんせ、それもネット情報だからな」吉村さんはニヤリと笑いながらジョニーさんに返事をします。
その後も、皆で関係ある事ない事含めてワイワイガヤガヤ（スーパーカブのブログですから、当然ホンダ伝統のワイガヤが実施されています）延々と話しは続きます。
そして、そろそろ話しも尽きかけたかというタイミングで、吉村さんが口を開きます。
「ジョニー、そういえばお前カブ吉と走り始めた時から、ずうっと燃費とか記録してるんじゃなかったっけ？」
「してるよ……。燃費、修理、部品、その他みたいな感じだけど……」ジョニーさんが返事をします。
「そういうものがあるのなら、もうエビデンスとしてはそれしかないんじゃないですかね？ カブ吉くんに乗るジョニーさんがそういうものをキチンと記録していて、それを実際にメンテナンスしている吉村さんがいるんだから全く問題はないと思います。逆に複数の人間が関与しているという事が、このデータ表の裏付けにもなりますしね……。あとは、ブログを見に来てくれた方たちが、そのデータにどこまでの信憑性を感じてくれるかという問題だけだと思うので……」 管理人も意見を言わせて頂きました。
このような理由から、この『カブ吉くん走行データ』記事は、皆さまにカブ吉くんが２０万キロを超えてから開設されたこのブログの信憑性を判断して頂くためにも、絶対に欠かせない記事と考えて、不定期ではありますが掲載をさせて頂いております。
それ以外に、メンテナンスやセミドキュメンタリー形式の小説、近況報告などの記事を掲載する事によってブログの構成スタイルもだんだんと決まっていき、ようやく現在に至っているという訳でございます。
そんな『カブ吉くん走行データ』記事ではございますが、２０１８年ブログ開設以降は『近況報告』などで月々の走行に関する状況は大体が説明されておりますので、今回の『２０１９年カブ吉くん走行データ』記事では、いつもの『走行データ』記事とは少し内容を変えて、今まであまり話しをしてこなかった『お金』の話しを少ししてみたいと思います。
しかし、『お金』の話しとは言いながらも、ここは決して『財テク』ブログではないので、一番下の方に貼り付けられている燃費や走行内容、整備状況などが記載されているデータ表を一部使って、まじめに『２０１９年、カブ吉くんが１ｋｍを走るのに掛かったコストは一体どのくらいだったんでしょう？ また、２０１０年に走り始めてからの合計は？』というテーマで、お話しをしてみたいと思います。
まず、『走行データ表』を見て頂くと分かるように、この表には金額が記載されている部分は、燃料のところしかありません。その理由を簡単に説明させて頂きます。
仮に一年間に５００ｋｍくらいしか走らないオートバイであれば、一年間の燃料代と税金が分れば、それでもう１ｋｍを走行する為のコストは、あっという間に出てしまいます。
しかし、２０１９年のカブ吉くんはいつもの年よりやや少なめではありましたが、２２,２７４ｋｍの距離を走行しています。
使用した燃料は、３９０．６０ ℓ で、一年間の平均燃費は５７．０３ｋｍ／ ℓ でした。燃料の価格の年間平均は１３５．４円だったので、燃料代だけで５２,８９５円の経費が掛かっています。税金としての軽自動車税は、原付二種９０ｃｃ超～１２５ｃｃ以下は２４００円です。
この二つの経費に関しては、多い少ないはあるにしろ、どなたが乗っても掛かってしまうものかと思います。そういう理由から、燃料代だけはカブ吉くんの『走行データ表』に記載がされているのです。
問題は、その右隣の『修理・整備等』欄に記載（整備内容のみの記載。費用は書かれていません）されている、走行を維持するためのメンテナンス費用をどうみるのかという事です。
実は、結構これは難しい問題なのです。単純に考えても、メンテナンスをまったくしない人と、予防整備も含めてきちんとメンテナンスをする人では、掛かってくる費用が全然違うものになるのは、当たり前の事だと思います。
走る距離の多い少ない、メンテナンスは全部バイク屋さんまかせ、たいていの整備はほぼ自分でやってしまう等、皆さんそれぞれの違ったやり方があるのではないでしょうか？
それでは、カブ吉くんの場合は一体どうやっているのでしょう？ 『走行データ表』の修理・整備欄を見て頂くと分かるように、１月から１２月までかなりびっしりとメンテナンスの内容が書き込まれていると思います。数えてみたら、書き込まれたデータの数は７８個もありました。
しかし、この中にはジョニーさんが費用を掛けずに、週に一回自宅で日常的にメンテナンスをしている場合や、ブリーザドレンの排水等だけの項目もあり、実にそれだけでも整備回数は６０回にも及びます。
でも、このメンテナンスは決して過剰な整備という訳ではなく、年間で２万４千キロ前後を走る事を目標としているカブ吉くんには、普通に必要なメンテナンスであると認識しております。
そして、残りの差し引き１８回の費用が発生する整備に関しては、ジョニーさんは基本的に吉村さんにお願いするようにしています。
代表的なものとしては、エンジンの分解を要する整備、前後のタイヤ交換（ブレーキシュー交換を含みます）、エアクリーナエレメントの交換、プラグ交換、エンジンオイル交換等があります。
２０１９年は、これらの整備（前タイヤの交換は、前年の暮れにやってしまったのでありませんでしたが……）を吉村さんのところで実施した結果として、２８,３４３円の費用が掛かっています。この金額は、ほかの年の整備費用の大凡の平均額である約４万円強と比較すると、かなり安い金額となります。
ですが、この整備金額は、あくまで吉村さんのお店でジョニーさんがカブ吉くんを整備した場合の金額となります。全国どこに持って行っても、同じ整備が同じ金額で出来る訳ではありません。そんな微妙な部分でもあるので、皆さまに誤解を与える事のないように、あえてこの項目に関する金額は記載しないようにしているのです。
ちなみに、上記に記載した費用を合計し、その合計を年間走行距離で割ってやると、２０１９年のカブ吉くんは１ｋｍを走るのに約３．７６円掛かっている事になります。
それ以外の年も同様の方法で計算してみると、一番掛かっている２０１８年が約４．４６円、逆に一番掛からなかった２０１６年が約３．１２円となりました。
２０１９年のこの金額は、２０１８年以前と比較するとやや安い金額と言えるかも知れません。
さあ、それではカブ吉くんは２０１０年から走り始めて、２０１９年までに一体どれだけの『お金』が掛かっているのでしょうか？
一応、先ほどの計算方法を使って１ｋｍを走る為の平均コストを出してみると、そんなに正確ではありませんが、約９年半のデータから導き出されるコストは、だいたい約４．１円くらいになるのではないかと思います。
カブ吉くんの２０１９年末の最終オドメーターは、２３６,７４８ｋｍを示していますので、これを単純に掛けてみると、なんと約９７万６６８円となります。
９年半走って約１００万円近く掛かっているこの金額をどのようにとらえるのかは皆さまにお考え頂くとして、ジョニーさん的にはどうかと申しますと、
「まぁ、そんなもんだよね……。年間２万４千キロを走れば、タイヤも減るしオイルも食う訳だから、一年で１０万くらいは掛かると思うよ……。ただ、吉村さんに整備費用はなんとなくボラれてるような……」と、言いかけたところで、ジョニーさんは口をピタリと閉じました。
ジョニーさんの左うしろには、モンキーレンチを右手に持った吉村さんが気配を消して、すっと立っていたのでした。
今回の最後は、なんだかホラーのようになってしまいましたが、たまにはこんな視点から、愛車に掛かる経費を考えてみるのも面白いかもしれません。
さて、皆さまの愛車は、１ｋｍあたり一体どのくらいのコストで走っているのでしょうか？
管理人
【年間走行距離】 ２２,２７４ｋｍ
【年間平均燃費】 ５７．０３ｋｍ／ ℓ
