スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2022年5月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 三年ぶりに行動制限のないゴールデンウィークを迎えましたが、皆さまは如何お過ごしになられましたでしょうか?

 

 ジョニーさんとカブ吉くんは、先月の近況報告のなかでも書かれていましたが、5月2日にジョニーさんにどうしても外せない仕事が入ってしまったので、遠出を諦めた二人はひたすら『都内の夜走り』に徹しておりました。

 

 しかし、『都内の夜走り』とは申しますが、練馬を起点にして深夜の環七通りや環八通りをうまく使ってルートを組み立てると、4時間くらいの走行で約140kmほどの距離がかせげる立派な夜走りコースが出来上がるのです。

 昼間の喧騒が嘘のように静まり返った『臨海副都心』や『羽田空港』を走り繋ぐこの『都内の夜走り』は、ジョニーさんの大のお気に入りコースです。

 

 ゴールデンウィークの前半の天候はあまりすぐれませんでしたが、そんな中でもジョニーさんはどういう訳か積極的にレインウェアを着て、カブ吉くんと夜走りに行っていました。

 過去を振り返ってみても、夜走りの途中で突然の雨に降られて仕方なくレインウエアを着る事はありましたが、今回のように最初からレインウエアを着用して『雨の夜走り』に出掛けるという事は、なかなかありませんでした。

 そういう事から考えても、今月のジョニーさんは『もっともっと、走りたい!』という心の欲求が、本当はかなり高まっていたのかも知れません……。

 でも、そんなジョニーさんの頑張りのお陰といってはなんですが、今月はカブ吉くんの月間走行距離が久しぶりに2,000kmをちょっとだけ超えて、2,050kmを走行する事が出来ました。

 今年に入ってから、1月の走行距離こそ2,018kmをかろうじて記録していたカブ吉くんですが、2月は1,590km、3月は1,701km、4月は1,898kmという具合に、微妙にひと月の走行距離の目標である2,000kmに届かない状況が続いておりました。

 ジョニーさんは、現在も新型コロナウイルスへの対応として、在宅勤務を継続しているので、以前と比較すると外出の機会が大幅に減っています。そして、在宅勤務をするようになってからは、あえて雨の日にカブ吉くんに乗って出掛けたりする事も、随分と少なくなったように思います。

 新型コロナウイルスの感染がはじまる前は、ジョニーさんは天候に関係なくカブ吉くんといつも一緒に走っておりました。しかし、ジョニーさんもやっぱり人の子だったという事なのでしょうか?

 決してジョニーさんは雨天の走行が嫌いな訳ではありません。どちらかと言えば、結構好きな方だったような気もするのですが、それでもやはり若い頃と比較すれば、加齢や仕事の疲れの蓄積などを原因として、徐々にそのような積極性が薄れて来ていたのかもしれません。

 

 しかし、そんなジョニーさんではありますが、3月下旬にサンフランシスコを出発し西宮を目指す堀江謙一さんのニュースを見てからは、カブ吉くんの乗り役としていろんな事を考え、そして工夫をしながら少しでもカブ吉くんの走行距離を伸ばそうと、一生懸命走ってくれるジョニーさんに復活をしてくれていました。

 冒頭にもお話ししましたが、そんな考えや工夫の一つが『以前のように、雨の中でもレインウェアを着て、もっと走りましょう!』と言う事に、つながっていったのかもしれません。管理人は、そんなジョニーさんに対して大変感謝をしております。

 

 新型コロナウイルスの感染状況は、幸いにして専門家が予想したような大幅な増加等の事態とはなりませんでした。

 5月31日時点で21,903名の新規陽性者数というデータの通り淡々と推移しているように見えます。

 しかし、一年前の2021年5月の新規陽性者数が最高で7,244名(2021年5月8日に記録)で、現在の約三分の一の人数であったことを考えると、こちらもあまり楽観的に考える事はやめた方がよさそうな気が致します。まして、過去に感染された方々中で、現在もその後遺症に苦しんでいるというお話しなどを耳にすると、『まだ、はっきりとした正体が分かっていない新型コロナウイルスを、そんなに軽く見てはいけないのだ』という思いが、ふつふつと湧いてきます。

 皆さまにおかれましても、引き続き必要な感染対策を実施しながら、お身体をご自愛いただきますようお願い申し上げます。

 

 

 さて、5月のカブ吉くんの近況報告の話題ですが、今月は雨天走行の話しが随分出ておりましたが、それと微妙に関係しそうな『メインスタンド脱着整備』の話しをさせて頂きたいと思います。

 先月の『ギヤシフトペダル交換』の話しも、郵便配達や新聞配達のようなとんでもない変速回数が予想される業務はともかく、一般的な使用をしているライダーにはあまり起こりえない話しかなとは思っておりましたが、今月の『メインスタンド脱着整備』も、やはり同じ類のお話しかもしれません。

 実はカブ吉くんのメインスタンドは、先月くらいからあまり動きが芳しくありませんでした。

 メインスタンドを使用するために、車体真っ直ぐにしてスタンドを踏み下げる時も動きが若干重く感じられ、メインスタンドを払う時も途中で止まってきれいに収納出来なかったりしていたのです。

 このメインスタンドの動きが不良になる原因は、ブレーキペダルとメインスタンドを取り付けているピボットシャフトのグリスが切れてしまった事に起因する事がほとんどです。そして、この症状は頻繁に雨天走行をする車両に当然多く発生します。

 実はカブ吉くんのこのトラブルは、今回で二回目になります。一回目の発生は、2015年の九州ツーリングを実施した頃になります。その時点でのカブ吉くんの走行距離は、ツーリング帰着時で118,233kmを記録していました。

 この時は、ツーリング途中からメインスタンドの戻りが悪くなり、気が付かないでいると、スタンドが下がったまま走っているような状態が結構あったそうです。

 何だかんだで約3800kmに及んだ九州ツーリングを終えて東京に帰って来たジョニーさんは、吉村さんとも話しをしたのですが、それほど大きな整備でもないので、その時はジョニーさんの日常自家整備の中で対応をしようという事に決まったそうです。

 しかし、めんどくさがりのジョニーさんは、一気に脱着整備は致しません。最初は動きの悪くなったメインスタンドのピボットシャフト取り付け部の隙間にめがけて、防錆スプレーを吹き付けたり、グリーススプレーを吹き付けたりしながら、お茶を濁しておりました。 そして、そんないい加減な整備をしながら、

 

「おっ!? カブ吉、ずいぶんスタンド動きが良くなったなぁ~」

 

などと、ジョニーさんはしらっと言ってみたりするのです。

 それでも、このような一時的な整備では、長く良い状態が続くことはありません。

 カブ吉くんのメインスタンドは、九州ツーリングから帰って来てから五か月後の10月下旬に、いよいよ本格的に整備をしなければいけない状態まで悪化します。

 

「カブ吉、今日はメインスタンドをしっかりと整備してやるからな~。待ってろよ~」

 

今まで根本的な整備をせずに放置して来た事に若干責任を感じているのか、ジョニーさんは珍しく気合十分です。

 カブ吉くんのサイドスタンドにかさ上げを施し、反対側のステップ下をオフロードバイク用の簡易整備用スタンドで支え、前方は四輪用のジャッキで支えながら整備を開始します。

 まずこの整備では、マフラーを外さないといけないので、シンリンダーヘッドに固定されているエキゾーストパイプのナットを緩めていきます。

 この部分は、エンジンが掛かっている間は非常に高温になる部分なので、スタッドボルトのナットの固着が発生する事が多い場所です。それなので、潤滑スプレーを使用しながら、慎重にゆっくりと力を加えてナットを緩めていきます。

 下側のナットはうまく緩みました。次は、上側のナットです。

 

「ぅうん!?……」

 

ジョニーさんの顔が曇ります。どうやら、レンチを持つ手になんだか怪しい手応えを感じたようです。今一度潤滑スプレーを吹いて、ひと呼吸置きます。

 

「なんだかとっても嫌な予感がするんだけど……」

 

そう言いながら、ジョニーさんがじわりと力を込めたレンチの先から、ナットがポロリと落ちました。

 

「ひぇぇ~、やっぱりやっちまった~」

 

ジョニーさんは吉村さんに速攻で電話をして、お伺いをたてます。

とりあえず、お店にカブ吉くんを持って来いとの指令が出たので、ジョニーさんは下側のスタッドボルトのナットを軽く締めた状態で、吉村さんのお店に向かいます。

 

 結局、この時のメインスタンドの脱着整備は、スタッドボルトの交換も含めて吉村さんのお店ですべてやってもらう事となりました。その時点でのカブ吉くんの走行距離は、129,000kmでした。

 あれから六年半の時間が経ち、カブ吉くんの現在の走行距離は291,700kmになっています。吉村さんがしっかりとグリスアップをしてくれたお陰で、約16万キロ以上を持ち堪えました。

 吉村さんに聞いてみると、新車の時にもピボットシャフトにグリスは一応付いてはいるのですが、量的にみると充分ではない事が多いようです。

 ジョニーさんとカブ吉くんのように、雨天走行を日常的に行っている方がおられるようでしたら、お気を付け下さいませ。大体、12万キロくらいの距離に近づいて来ると、メインスタンドの不調が出て来るかも知れません。また、その時はくれぐれもスッタドボルトを折らないように、注意して整備を進められる事をお祈りしております。

 

 今回のジョニーさんのメインスタンド脱着整備は、1月にシリンダー関係の交換をする為にスタッドボルト廻りを触っていた事もあって、前回あったようなナット固着トラブルもなく、無事に終了をする事が出来ました。

 整備をされたカブ吉くんのメインスタンドは、今までとは打って変わって軽やかに動いており、「スタンドを掛ける際に必要な力も以前の半分くらいで済む」と、ジョニーさんは言いながら、とても嬉しそうな顔をしておりました。

 

 さあ、来月はいよいよ梅雨の到来です。皆さまも雨対策をバッチリと決めて、雨の中のライディングをお楽しみください。

                                   

                                    管理人

 

2022年5月末現在 全走行距離 293,912km

(5月走行距離 2,050km 月間平均燃費 61.21km/ℓ )

月まであと  90,488km