スーパーカブ 耐久チャレンジ

JA07型スーパーカブの耐久性を検証するブログです。

2022年2月 カブ吉くん 近況報告

 皆さまこんにちは、スーパーカブ耐久チャレンジの管理人です。

 

 1月の初旬にシリンダー及びピストン関係の交換が実施された後、それらの部品の当たりを付ける為に始まったカブ吉くんの新車から二度目の慣らし運転は、交換後3000kmを走行した2月下旬に入ったところでいったん終了となりました。

 管理人からしてみると、二度目の慣らし運転になるせいなのか、一回目に比べてジョニーさんの真剣味が今一つ足りないような気がするのですが、まあ走行距離的には一応軽く当たりの付く距離はちゃんと走っているので、大きな問題はないと思います。

 それでも、本来であれば1,000kmまでを60km/h――カブ吉くんの場合でいうと、エンジン回転数は4速で5,300回転ほどになります――に抑えながら走った後は、一度エンジンオイルの交換をして、そこからは徐々にエンジンの回転数を上げていくような運転状況をつくっていきます。しかし、そんな状況が容易につくれれば一番良いのですが、いかんせんこの寒い時期だと、そういうライディングが比較的簡単に設定出来るワインディングロードに、『寒がりのジョニーさん』がカブ吉くんを連れて行くのはなかなか難しい事です。

 そのような状況が叶わない間は、ジョニーさんは出来るだけ市街地でも低いギヤを使用して、エンジン回転数を高めに保つようなライディングをしてくれています。

 このような走り方をする場合は、高いギヤはエンジンに余計な負荷が掛かってしまう事と、スピードも少し出てしまったりするので使いません。なるべく低いギヤを使用してスムーズにエンジン回転数を上げていきます。

 回転計のないスーパーカブ110では、概ね次の速度が目安となります。1速で25km/h、2速で45km/h、3速で60km/hくらいが大体の目安です。この時のエンジン回転数は、1速で約6,400回転、2速が約6,800回転、3速では約6,600回転くらいとなります。

 これが終わると次は、1速で30km/h、2速で50km/hまできっちりと速度を上げる機会を頻繁に作るようなライディングをします。この速度でのエンジン回転数は、1速も2速も約7,600回転です。

 ジョニーさんは、だいたいこのような事を念頭に置きながら、3,000kmの距離をカブ吉くんと一緒に走ってくれたので、まあまあの慣らし運転は出来ている筈です。

 ここから先は、そんなに細かい事を意識しながらライディングをしなくても大丈夫です。機会が許す時は、たまにフルスロットルなどを織り交ぜながら、楽しくライディングをしていけば良いのです。

 しかし、まだ3,000kmの慣らしが終わったくらいでは、カブ吉くんのエンジンの回転フィーリングには、やや重さや硬さが残っている状態です。

 このJA07E型のエンジンは、小排気量エンジンとしてはちょっと不思議なエンジンで、2010年の新車から走り始めた時も、普通のエンジンでは大体調子が出て来る10,000kmくらい走った後でも、まだまだ硬い回転フィーリングが残っているエンジンでした。

 それでも、そのフィーリングは30,000km前後からやや改善の兆しが見え始め、本当にスムーズにエンジンが回るようになったのをジョニーさんが実感したのは、オドメーターの表示が60,000kmを過ぎたくらいからだったそうです。

 『今、考えてみても、そこから160,000kmくらいまでの100,000kmぐらいの間が、カブ吉は一番調子が良かったような気がするなぁ』と、ジョニーさんは言っておりました。

 JA07E型エンジンは、そのような耐久性に富むエンジンであります。低回転から高回転まで、十分に回し上げて使って頂いても、まったく問題はありません。逆にあまり高回転を使用しないエンジンの方が、調子が今一つ出ていなかったりする事が多いのです。

 ベテランの方たちはよくご存じだと思いますが、昔は四輪車や二輪車のカタログの最後の方には、その車両の各種の寸法や重量などの仕様とともに、必ず走行性能曲線のグラフが載っていました。このグラフは、そのマシンが持っている様々な性能(馬力・トルク・登坂力・最高速度等)を一挙に確認する事が出来る、とても優れたものだったのです。

 そのグラフ中に、よく燃料消費率という項目が入っていたりするのですが、これは『エンジンが何回転している時に、どのくらいの燃料を消費しているのか?』という事が分かる項目になります。

 本来なら、スーパーカブの昔のカタログからその走行性能曲線のグラフを見つけて来てここに貼り付けて皆さん見てもらうのが一番なのですが、なかなか良い物が見つかりませんでしたので、文章だけの説明になってしまいますが、興味のある方はこの走行性能曲線というものを是非とも見て頂きたいと思います。

 何車種かの走行性能曲線のグラフの中の燃料消費率の線を見て頂けると、段々とエンジン(内燃機関)というものの特徴が分って来るかもしれません。全てがそうではありませんが、概ねどのエンジンでも最大出力や最大トルクが発生する回転域での燃料消費率が低くなっている傾向がある事に気が付くと思います。

 静かにアイドリングしている状態や、高いギヤを使いながら低い速度で走行している状態が一番燃料を消費しないような気もしますが、あながちそうでもない事に気が付かれるのではないかと思います。

 カブ吉くんが60km/hで走行している時のエンジン回転数は、4速で5,300回転ほどになると冒頭に記載しました。これは、JA07E型エンジンの最大トルク発生回転である5,500回転とほぼ同じ回転数となります。製造メーカーであるホンダは、この速度で走行している時に一番エンジンが効率よく仕事が出来るようにギヤ比などを設計している事が分かります。

 エンジンがストレスなく一番効率よく燃焼をしている回転域なので、振動もありません。当然、スロットルの微妙なコントロールにも、一番反応が良い回転域となります。

 ジョニーさんもお気に入りの、日常的に一番エンジンの美味しい所を使って走行が出来る所も、このJA07E型エンジンを積んだスーパーカブの本当に楽しいところなのだと思います。

 

 さあ、ジョニーさんは本来の調子を取り戻したカブ吉くんに乗りながら、早くも今年のゴールデンウイークはどこに行こうかと計画を練り始めたようであります。

 有給休暇をうまく利用すると、今年は十連休の休暇が取れそうです。今のところ、ジョニーさんのところにゴールデンウイークの仕事の情報は入って来ていないので、わくわくしながらいろんな事を考えているようです。

 もし、実行出来れば2018年以来の宿泊ツーリングとなるので、カブ吉くんも楽しみにしているようです。詳細が分かりましたら、また報告させて頂きます。

 

 

 最後になりますが、一つ大事な事をお話しさせて頂きます。

 

 昨年の3月以降から懸念されていたロシアのウクライナへの軍事侵攻が、2022年2月24日に突如開始されました。

 ロシアとしての大義はあるのでしょうが、ウクライナや西欧諸国としては全く認められない事態となりました。

 ウクライナの首都キエフ近郊に位置するチェルノブイリ原子力発電所や、その周辺地域もロシア軍が占領したという情報も入って来ています。

 11年前に東日本大震災により、電力喪失後メルトダウンを発生した福島第一原子力発電所を抱える私たちにとっても、今後どのように事態が変化して行くのか非常に気になる問題となっています。

 また、すでにウクライナでは、子供を含む多くの民間人が亡くなられているという情報も入って来ており、たくさんの国民がウクライナ国外への避難を始めているようです。

 

 まだまだ限られた情報ではありますが、本ブログとしてもこのような軍事侵攻には断固反対の立場をとり、一日も早い収束を願うものであります。

 

 私たちが、愛する家族と共に暮らし、人生を謳歌し、自由に旅をしたりオートバイに乗れるのも『平和』である事が大前提なのです。

 

 

 それを守るためにも、私たちは広く深く考え、そして行動していかなければならないような気が致します。

 

                                    管理人

 

 

2022年2月末現在 全走行距離 288,023km

(2月走行距離 1,590km 月間平均燃費 58.05km/ ℓ )

月まであと 96,377km